「レンっ! あんたね、水さしてテンション下げないでよっ!。ケーワイよッKYッ!」

「レン君だって愉しそうに踊っていたじゃない…。私とリンちゃんの心を折らないでよ……」

「ええーーっ! 僕の言ったこと、そんなに悪かった?」

 レンの言葉に2人は首を揃えて頷いた、息の合った頷きだった。

「わかったよ、僕が悪かった」

 女の子2人は、なりかけホームシック症候群にまだ耐性がついてないとレンは気付いた。2人と違って自分は、冷静沈着なポジションでパーティー内に貢献しようと決める。

「ミクちゃん、町についたらさ職業安定所に行ってみようよ。ほら、旅の手引きにも書いてあっただろ?」

 さっそく冷静沈着な判断をリーダーに提案してみた。保護者のいないこのパーティーを裏で支えれると思うと自分に自信が湧いていく。

「あっ! リンちゃん、レン君、このお店に可愛いアクセサリーが売ってあるよ♪。ネコさんの肉球ワッペンだって」

「えっ!。どれどれ、あーっ! ほんとうだ〜っ可愛い〜っ」

「……」
良かれと思った自分の発言が耳に入らなかったため、レンは【なりかけホームシック】になりそうになった。

「ネコさんの肉球ワッペン3つください」

「ぜんぶで9ゴールドだよ、まいどあり〜っ」

ミクは9Gを支払って【ネコさんの肉球ワッペン】を3つ購入した
おこづかいが39Gから30Gになる


ネコさんの肉球ワッペンの説明。
ヒトはそれを見るとなぜがプニプニしたくなる魅力のある物体、それがネコの肉球。
キュートでチャーミングなアクセサリーであるが、装備者の防御力を4あげてくれる。


「バリかわすぎっ!」

「触ったらプニプニしてるね♪」

「プニプニ、プニプニ、プニプニ、プニプニ。もう意味なく触っちゃうよね♪」

 ミクとリンは上着の下端部に装備した【ネコさんの肉球ワッペン】を互いにつつきあい、プニプニ感を満喫していた。

「レン君もいっしょにプニプニしあおうよっ!」

「いや、僕は遠慮するよ……」

 レンは言いたかった。女の子が装備して喜ぶアクセサリーを男の子である僕に装備しないで…と本当は言いたかった。

「そう言えばミクちゃんさ、まだ武器を装備してなかったわよね?」

「あっ! そうだったわ。私は武道家じゃないのに素手だった」

「ミクちゃん、はやく武器を買って装備しとこうよ」

 めずらしく姉のリンが仲間思いな発言をし、レンは少し嬉しくなる。今のレンから見て、リンはいつも自分のことを優先するのに意外と他人を思いやる気持ちがあったからだ。

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G clef Link イバーノの町でクエスト2

上着の下端とはだいたいお腹付近の裾部分だ
肉球ワッペンをプニプニしあうと聞いてイヤらしいことを想像するなよ〜っ。

次話
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投稿日:2020/01/02 20:51:41

文字数:1,079文字

カテゴリ:小説

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