灯火のにおいが残る 部屋の片隅
誰かを想い 俯くあなたの目を盗み
古びた譜面を 掴んだわたしは
腹ペコクローゼットに しまい込む
なけなしの勇気を 振り絞っても
言葉にできないままの わたしは
手放された あなたの祈り
滲んだインクを 鍵盤でなぞる
大人だからじゃない 物知りだからじゃない
わたしの鼓動に 耳を澄ませてくれるから
わたしは信じて 歩いていける
あなたの言葉を 口ずさみながら
あなたの 爪痕は嘘じゃない
わたし 迷子でも 地図を辿れるよ
あなたの 強がりは 空虚《から》じゃない
わたし 凍えても 余熱が指を包むの
蝋燭の祈りが灯る テレビの向こう岸
彼方を想い 空気に溺れるわたしは
口いっぱいに 頬張った幸せを
噛み締めるほど 錆色の味がするよ
なけなしの愛情 絞りつくした
無神論者な 聖者様に
声しか持たない 貧乏神は
何を返せばいいのか わからないけど
惚れたからじゃない かっこいいからじゃない
あなたの正しさを 尊いと思うから
隣の景色を 見たいと願う
変わるんだ 涙は 雨に流せばいい
わたしの 人生は罪じゃない
いつか 苦しみも かさぶたへと
わたしの 悔しさは永遠《とわ》じゃない
でもね 残響が 背中を押してるの
雨上がりの季節 朝焼けの国
流れ 根付いた 向日葵の丘で
わたしは 笑顔を届けよう
7時間後の未来から
ぼくらの 命は無駄じゃない
わたしと ここで 覚悟を決めるなら
ぼくらの 羽ばたきは終わりじゃない
ぼくらが この歌を 空に刻むから
あなたの(温もりは夢じゃない)ここにある
わたしの(道のりは真っ暗じゃない)輝ける
ぼくらの(旅立ちはガラクタじゃない)宝物
────行こう
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