ガチャ…

オギャー…オギャー…

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あれから14年の月日が経った。僕は今この手紙を僕だけのために書いている。
結局6人のレンは僕の中でしっかり生きていた。

小さい頃は無邪気だった僕。なんにでも興味を持ち、受け入れていった。でも、両親は僕の教育方針で対立して離婚した。僕は父親に引き取られた。

母親と父親の言うことの矛盾に気づいた僕はとても臆病になった。何をするにも奥手で、自然と僕から人は離れていった。

思春期になって僕は人に認められたいという気持ちが爆発した。大胆になった僕は、陸上の部活に励みついには全国レベルに達するまでに成長した。僕にとってこの時期が一番幸せだったかもしれない。

そして大会の前の週、僕は練習中に足の腱を切ってしまった。医者は僕に二度と走ることは出来ないだろうと告げた。でも、僕はそれを受け入れなかった。いや、受け入れられなかった。真実は見えていたはずなのに。

挫折を味わった僕は、再び陰気になっていった。内気な僕に構ってくれる人はもはやおらず、僕はますます引き篭もって行った。父は仕事人間で僕にほとんど構ってくれなかった。

とうとう精神まで病んでしまった僕は、何も語らなくなってしまった。無邪気で臆病、大胆、盲目、内気で無口な僕…ハハハ…なんとも滑稽な姿じゃないか…

僕はこの物語に終止符を打つ。ほかならぬ僕の手で…


そう僕は7番目のレン。


7番目の僕、 を  た。



END

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

僕―7番目の僕⑦―

mayukoさんの7番目の僕(http://www.nicovideo.jp/watch/nm10697814)を勝手に小説にさせて頂きました。
今回で一応7番目の僕終了になります。ご満足頂けましたでしょうか?結局今までの6話は生まれる前の話ということになります。
7番目に上手くまとめられたか自信はありませんがね(笑)

閲覧数:540

投稿日:2011/04/30 21:21:20

文字数:655文字

カテゴリ:小説

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  • 弧月葵

    弧月葵

    ご意見・ご感想

    「 した」という言葉とは裏腹に、前向き(私はそう感じました)な終わり方にされたんですね~。少し意外でした。
    人様の解釈を、作品というまとまった形で拝見したのは初めてだったのでとても楽しかったです。
    UPしてくださってありがとうございました!

    2011/05/01 06:13:58

    • Raito :受験につき更新自粛><

      Raito :受験につき更新自粛><

      最後まで読んでいただきありがとうございました。
      前向きですか…僕としてはダークな気分だったので少し意外ですね。勉強になります。感想ありがとうございました。

      2011/05/02 01:02:45

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