「逢魔奇譚」
暮れ六つ刻の茜の日は
此に隠れたる陰をも映す
馳せる灯火灯籠に咲きて
邂逅の音色 谺する
空蝉の光犇くは
虚ろの白にて瞳惑わすが
黒を纏いし天出づる頃
幽世の風其の身を攫う
いざなうままに
あるいでおいで
なにもおそれず
すべてわすれて
黄昏の時は面の下
そなたを誘うは蠱惑なる音色
鳥居の先に浮かび上がる其は
真理を孕みしあやしの鬼火
夕闇の中浮かび上がる其は
玉響に出づる華胥の国
「清らなる魂、虚世(うつせ)の人よ。我が許へと歩み寄りたまへ。」
「罪なるは其の、白日の楔。蒼空(そうくう)の記憶なり。」
誰そ彼の大禍刻には
赤濁の香に其の身委ねよ
「愛しき者よ、永久に手放しはせぬ。千歳の刻を 私と共に…。」
風が唄うは昏き彼の調べ
鴉は喚きて 木々はさざめく
甘美なる彼(か)のたちこめる頃
幽けく見ゆるは 斎つ(ゆつ)のまほろば
鳥居の先に浮かび上がる其は
真理を孕みしあやしの鬼火
夕闇の中浮かび上がる其は
玉響に出づる華胥の国
ざわりざわりと 闇の現るは
九十九の世界の霧消の如し
夕闇の中 刹那にたゆたう其は
常しえに醒めぬ 華胥の国
コメント0
関連する動画0
オススメ作品
もっと見る「戦華繚乱」
風に揺らぐ焔(ほむら)ゆらゆらり
射干玉(ぬばたま)の闇を彷徨うばかり
時雨に舞い散る華ははらはらり
いづれ泡沫(うたかた)の如く消ゆるか
闇に蠢く悪しき獣は
手枷足枷の呪縛となりて
この身を、この心を黒く染めて
暁の記憶の残滓をも消す
されど、この刃は未だ...戦華繚乱

多苦
月下咆哮
叢雲(むらくも)の月にかかるが如く
我を遮る数多もの味気無し(あじきなし)
闇に惑いて光求めたる者
月に祈り捧げ 道無き道を往く
生まれいでし意味を求め空を仰ぎ見て
月に捧ぐ雷鳴の音色爪弾く
天を穿て(うがて)鋼の調べよ
数多の夢風に乗せ
朽ちて消え逝くその日まで...月下咆哮

多苦
「天雷之響」
瑞雲(ずいうん)来たりて 彩るは花
唄声は響く・・・
枯れ逝く御空へ祈る 白き巫(かみなぎ)の乙女
憂い湛えし瞳に 火輪は狂(たぶ)る
清らの白絹纏い 瑞(みず)なる社に唄う
瞼に伏すは彼の 幽遠の貌(すがた)
幾星霜の夜に踊る 煌く快楽(けらく)の華は
玲瓏(れいろう)なる月影を 斑...天雷之響 歌詞

多苦
薄紅の華が散る昊に
薄紅の華が散る昊(そら)に・・・色づいた桜、この丘で・・・
限りある 暦(とき)をなぞり 近づいた、別れの予感
雪の果 風光る 色めく風が 別れを告げた
薄紅の華が散る昊に 去り行く後ろ姿
色づいた桜、この丘で ずっと、あなたを待ち続けた
麗らかな、風に吹かれて 春風に 弥生の余...薄紅の華が散る昊に

かぐらP
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想