【金魚花火】
A1
心のフィルム
夏の日の想い出を 整理して
また、並び替えてみたり
祭りばやしと高鳴る心臓の音
君が確かに生きた証
B1
一秒も、このひと夏も
永久(とわ)に褪せぬ焼けつきを遺(のこ)す
S1
金魚花火、君の掌(て)をつよく握りしむ影法師
宵闇の薄暗さも
ふたりなら怖くはなかった、ね?
A2
心のフィルム
夏の日の想い出に囚われ抜け出せない
鉢の金魚ね
儚く消えた花火の閃光と
鼻先のこる火薬の匂い
B2
千年も、幾億年も
永久(とわ)に輝ける星のように
S2
金魚花火、水面(みなも)にはあふれ零れ落つ涙雨
雨宿りのふたりきり
夕立ち、まだ止まないでいて
S3
金魚花火、君の掌(て)をつよく握りしむ影法師
宵闇の薄暗さも
ふたりなら怖くはなかった、ね?
金魚花火、水面(みなも)には跳ねるような あの夏の日々
振り返れば蘇る
切なさ熱く胸、焦がすの
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