二人きりだった キミとボクは
放課後の 静かな音楽準備室で
柔らかな 夕陽に包まれて
キミの顔が 少しずつ紅く染まる
聴かせてくれた ボクの隣のキミ
大好きだと言う あの歌を
切実な思いを たたえたメロディ
ボクもすぐに 好きになった
いまでもキミは 聴いているのかな
大好きだった あの歌を
初恋なんて 気付かなかったけれど
大好きだったんだ キミのことを
取り返しなんて つくはずない
ボクが口にした 心ない言葉
キミを傷つけた 強く深く
キミはいなくなった ボクの隣から
卒業式の日 すれちがう廊下
キミがボクに 投げかけた視線
切実な思いが まぶし過ぎたから
目をそらしたんだ 思わずボクは
最後の視線を 思い出すのが
つらくてボクは 聴かなくなった
キミが教えてくれた あの歌を
大好きだった あの歌を
季節は巡る 四度めの春
夕暮れ時 よみがえったあの歌
その切実な メロディに乗せて
溢れ出る キミと過ごした日々のこと
散る花びらに見とれていた 桜並木
はにかみがちな浴衣のキミ 花火の色
黄金色の光注ぐ 銀杏並木
傘ささず歩いた 雪降る帰り道
キミの笑顔 キミのしぐさ キミの声
そう、キミが隣にいた
そしてあの歌が
いまでもキミは 聴いているよね
大好きだと言った あの歌を
もうずっとキミに 会うことはないけれど
大好きだったんだ あの歌を
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想