跳ねる泥をやけに嫌った
辺りはもう真っ暗
逃げ場も蝕まれている高架橋
分厚い雲をかぶせては
夜の灯りを急かす
天気予報も役立たず
疲れた顔傘に隠す

背を向いた蛇の目とは 対照的な様子
黄色い長靴が はしゃいでる
あり合わせ イルミネーション

雷鳴が囃し立て 降りゆく夜の流線は
あてもなくたちどころ 生み出す泥濘みの中で
全部デタラメにこの街を 映して足下を照らす
明日には枯れて忘れ去られる

空を巡る雫と塵
二度とはもう会えない
いつか乾く場所を探す逃避行
ニワトリ、卵 海か雲
ふるさとさえ知らない
仲間を騙った雨雲
天地の境界は何処(いずこ)

色合いに溶け込むと 少しずつ滲んで
染め上げた手柄を 隠すのも
これ以上ない 皮肉でした

錆びついた雨音に 色彩はくすんで暗く
朝になり霜が降(お)り 艶めく芝生に思うこと
もしも霰でも雪にでも なれたら静かにはらりと
苦しまず清く解けたでしょう

打ちつける度 花びらは舞い
汚れずにしなやかに いて欲しいのに
抱き沈めたら 傷つけそうで
たまの風 遊ぶまで 優しく浮かべ

ニセモノを映し出す 水たまり重なるように
ニセモノの星空が あちらこちらに咲き誇る
たとえひと時の紛い物 それでも何か残せたら
満たされて溢れるから 跳ねる

水しぶき散りばめる テールランプの走馬灯
七色を追いかけた 夢は夢のままはかなく
何度向かうのか繰り返す 一つの雨の終わりへと
閉じ込めた景色 熱に紛れて

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

雨のち

あるせれ (https://piapro.jp/aru_sele) 様への応募用作品となります。
(https://piapro.jp/t/ooCH)
雨としての輪廻を思って

閲覧数:23

投稿日:2024/08/12 20:08:59

文字数:626文字

カテゴリ:歌詞

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