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地平線から辿る 一直線の輝き
追いやられる紺碧 遠慮がち照らし出す
熱とともに
寝ぼけ眼に映るのは 予報外れの日本晴れ
「おはよう」の後はいつでも「はじめまして」だらけ
目覚め始めた街並み
沈む夜 昨日背負って
新しくいま踏み出す
告げる夜明け 背伸びした影 たなびかせ
光に溢れて澄みきる世界...夜明け
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駆け足傾ぐ傘街角
そっぽ俯くてるてる坊主
太陽さえ素知らぬふりして
代り映えない日常だった
憂鬱映した窓から
放課後を浮遊して
汚れたり破れたり折れ曲がったりと
無軌道に空を旅してみせろ
夢忘れた進路票 ミスだらけの答案で
見下ろす紙飛行機...雨脚
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ふたり果てしなく
チャイムが響く教室の
溶ける窓枠夕暮れを
街は 眺め 明日 またね
西陽が誘う放課後
名残惜しくも丁字路で
少しかたむくガードレール
別れ 間近 やがて 街は
影に落ちていった
見飽きた遊歩道 蹴飛ばす石ころ...ふたり
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暮れていく
余らせた手持ち花火
折れた蚊取り線香
とうとう止んでしまった
蝉時雨
眠れないベッドの上
聞き流すラジオの声
掛け布団手繰り寄せる
少しずつ涼しくなってきたな
昼下がり射し込むレースの皺...暮れていく
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懐かしく透明澄み渡る
あこがれ追いかけたら
今日は今日もまだ知らないトキメキ
ねぼけ眼おぼろげハッとして
さっきまでの夢はどこ?
となりの芝生には朝露が輝いてまぶしい
譲れない理想 語れない野望
ねっこだけが伸び続けて絡回る
何度だってこぼれた涙を浴びるほどに
熱く痛く心は打ち震える...目的地
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デタラメにまとわりつく孤独
狭苦しい闇と空虚はびこる
からだ張裂けそうな等圧線
もう目の前にすくむ
絶望を転がす高架沿い
逆境 抗うような覇気もなくぶっきらぼうに
さあどうせなら悪目立とう
ただ風向き通りせせら嗤い
底冷えするこの世界は
誰も彼も空もが...間違い
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晴れ渡った大空陽気に
ロッドの影も小さくする
ぬるくなったソーダ水
刺激的なあの頃を想う
花火の合図で公園集合
スイカ砕けた河川敷の宴
煤けたTシャツ狙う水鉄砲
水面を切る石 越える天の川
網戸風 風鈴を揺らした
飽きるまで暇もて余す...走夏灯
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暗がりで一人きり
地球の陰にただ怯えて
飛び立つ度胸すらなく
泣きはらす目を閉じる
星座は今日もはなればなれ
壮麗なストーリー紡ぐ
遠くに隣り合うキミと出会いたい
見上げる大空彼方 両耳すませたら
救援要請 "連れ出して"
黄金満月 天津風...朔望
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烏の濡れ羽色 混ざる時雨街を
雨打たれ嘆く影 駆け抜ける黄昏
風来坊黒猫 招び声妖しく
闇は澄み渡る
狭霧紺に聳える芙蓉峰
並木通り逸れたらがらんどうの
暗がりには誘蛾灯さながら
禍々しく滞る鏡像
真逆様飲み込んだ虚構から
覗かせる利鎌の月よ...暗澹
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感動もなくした通学路に
浮足立つ影かすむ
公園を移ろう景色から
もの寂しい春かおる
校門前かかげる横断幕
努力の果て獲た絆
駐輪場見下ろす窓の向こう
袖覆った手を振って
雑踏の昇降口 遠慮がちな笑顔
普通のはずの日がしだいに...跫音
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逃げ出したい夜は
明日だって先送り
しばたきに目を閉ざせば
今をもがく夢に溺れそうだ
薄く溶ける意識はすくい上げよう
切なさ永らえたら
強くなれる無力だけど
もうちょっとだけ
今を抱いて布団握り締め
まどろみに絆され...夢枕
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光泳ぎ 一面にたゆたう白
熱を飲みほしては
軽やかな鳥の影も捕まえて
かすみそうな果てで雲を抱く
連れて行った砂粒と
取り残されている
ぐしょぬれに冷えた心
透明な色を重ねて空っぽになりそうな今も
しぶきが繰り返し ちりばめる思い出
眩しくて苦しくて...波間
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日の落ちた街で 明日が今日に変わってく
冷房効かせた暗闇の部屋 布団包(くる)み
雨宿りをしてるように
心軽くなるのを待つばかり いつも
逃げて忘れないと 縛り付けられて引き摺られ
息を潜めるのも 苦しくなってくるから
まだ眠れなくて 数えるデジタル時計
携帯 眩しい画面の中 刻々 過ぎる今
誰かの...夜が明けた
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淡く描かれる青春の裏は
未熟すぎて儚いものだった
顔見知り達がただ並んだ部屋は
窮屈に日常を急かしてばかりだ
寝ぼけ眼が睨んでいた
時計を染める夕焼け
夜に怯えて虚勢を張った
カラスの鳴き声に
ずれた心が宙へ浮かぶ
誰の目にも馴染めなかったよ...思春期
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アナタを釣った真っ赤な糸が
絡むリップの誘惑
努力実ったアプローチ
視線奪って釘付け
独り占め飽きるまでどーぞこの笑顔
しゃかりきに駆け引き スキル向上中
涙をたくわえて 上目で見つめる
あわあわメソメソ嫉妬ぷんぷん
デレデレつんけん
冷めやらぬ魔性のユートピア...スイート
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願い首にかける てるてる坊主は
もうすぐ止む雨 晴れて命を落とすだろう
薄暗い街角 目に焼きつけては
誰の姿をも見下ろし 楽しんでいるのだろう
二つの影潜む傘
切り裂く雷鳴にも似た大声
間もなくひるがえる傘
走り去る背中を隠した
名前も関係も知らない
二人が見捨てた置き土産だけが...晴れまで