月と太陽が久しく登り
月の明かりが先駆ける頃
夏を思わせる様な寝覚月
可憐に咲き誇る曼殊沙華
昔々秋冷の候
生まれ出でたるはお嬢様
見目麗しいその姿は
どこか怪しげな影を持つ
美貌ゆえに迫る輩を
毒を以て制すお嬢様
運命付けられた短命の
儚く短い物語
紅に染めたお召し物の裾を
色なき風が揺らして
折れそうな程細いその身体で
儚い生涯を憂い笑う
鰯雲が覆った一天を
茜色に染め上げる頃
決して逢えぬと知った同心を想い
運命を呪い嘆く
お嬢様とその同心は
同じ時空にはいられない
お嬢様の命散る時
新たな命が芽生え出す
「私の命はそう長くはない
それが運命だと分かってる
私の同心とは逢えぬまま
せめて一目だけ見られたなら
それだけが心残り」
だと彼女は最期にそう言った
そして彼女は儚く散った
月の光が長くなった頃
若草色をした乳呑児が
お嬢様と逢えぬと知りながら
転生を願い祈りを捧ぐ
月と太陽が久しく登り
月の明かりが先駆ける頃
永劫回帰彼女にまた逢える
再び咲き誇れ曼殊沙華
来年も十年後も咲き誇れ
葉不見花不見
コメント0
関連する動画0
歌詞設定作品1
ご意見・ご感想