タグ「曲募集」のついた投稿作品一覧(8)
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墓石に向かって両手を合わせて
僕は宇宙を考えている
昇る煙を見上げてみても
僕は空しか見えなかった
瞼の裏に見えるのは
佇むあなたの夕映えだった
心が分かんないよ
愛が分かんないよ
愛が分かんないといけないことが
僕には分かんないよ...葬送のうた
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すべり台に寝転んだ
見上げた青より青い青
どうして僕は生きるんだろうを
噛んで砕いて飲み込んで
君は何を書いているの
何が君を書かせているの
言葉を歌に乗せたなら
何か起こるんじゃないかって
ただそれだけ ただそれだけであれ
どこかに君がいる世界...真空のうた
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この世界に拉致されて
何も知らないまま生かされて
勝手に幸せを押し付けられて
今度はお前の番だとは
なんだかなぁ なんだかなぁって
今日も苦しい昼下がり
怒ってもいいですか
君よりも大変な人はたくさんいるよ
怒ってもいいですか
誰のおかげで生きてると思ってるの...怒り
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雲を裂く鳥、言葉を知って
明日を知らずに永遠を生きて
山の端に落ちても、明るい空で
ただ夕暮れを待つためだけの退屈な時間に
どれだけも伝えられなくて
伝えたいものがあるかも 分からないまま
無音の部屋一人で
考えている
雲を裂く鳥、言葉を知って
詩をつづって、神様を探して...山の端、言の葉
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ふと雨の匂いがしたんだ
今日いなくなるんだと、分かったんだ
空は淡く 雲は薄く 雨が踊る
外に出よう この時空の向こう側に
旅をしよう いつ始めてもいい旅を
戻らない旅を
窓を開けるとつながった
あの灯台まで行こうか、行けるかな
空は淡く 雲は薄く 雨が踊る
あの鯉は どこへ向かっているんだろう...五月の鯉登り
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日暮れ時、木があった
緑色の苔茂る、小さな神社の中、その木はあった
木のそばに人がいた 白髪の老人だった
人は祠の脇に腰を下ろしていた
何をしているのだろうか
何も、していないのだろうか
何を思っているのだろうか
話しかける勇気はなかった
遠巻きに眺め、考えていた
薄暮の中、猫がいた...日暮れ、宵
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財布を裂いてさ、靴を脱いでさ
あの歩道橋に行こうよ 理由はもういいよ
ベッドから棺へそして壺へ
突然だった 突然君はいなくなったんだ
昨日の何もかもがそのままだよ ひとつを除いて
自分は忘れていないんだって、
自分だけは忘れていないんだって驕っていたけれど
それでもさ、鳥肌が立ったんだ
泣かずにはい...美しい世界
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ラテ
甘く ほろ苦い後味と
空が明け 頭に残る疼痛は
世界が回っているからか
確かに告げる さえずりと
雲の向こうの 想像の朝焼けは
世界が動いているからか
何処へ行くのか
何処から来たのか
それならさ 僕は溶けていたい...ラテ