タグ「がくっぽいど」のついた投稿作品一覧(16)
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錆び付き 捻れた記憶に
灼かれて 掻き毟る胸の
傷痕 滲み出す闇に
当て所なく放つ弾丸
毀れた 現実の先に
詰(なじ)られ 吐き捨てる過去が
抉(えぐ)られ ねじ込んだ嘘で
爛れ果て落ちる魂胆
回り始めた 針の
示す 運命の輪[Ruota della fortuna(ロータ・デラ・フォルトゥーナ)]...運命の輪[Ruota della fortuna]
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触れるグラスに 注ぐ緊張 飲み干す程に 揺らぐ表情
絡む視線に 浴びせる揶揄で たじろぐ瞬間 零れる嘲笑
撫でる指先 些細な抵抗 掻き分け噛みつく 濡れる唇
悶える渇望 呻く愚問に 踏み込む瞬間 定める照準
許すリスクに 欠ける象徴 渇いた喉に 歪む衝動
引き攣る頬に 掠める息で 戸惑う瞬間 捻れる...Beastly fang
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弛[たゆ]まずに続く時の最中 その物語は始まり終わる
いずれ咲き散る花の記憶に 映り溶け込むひとときの夢
儚さばかりが 絶えずに注ぐ
虚ろなからだに 開いた穴から
ただ鳴るだけの 音の羅列を
今宵も捧ぐは 箱庭の主[あるじ]
繰り返すだけの 希薄な音色
いびつな頤[おとがい] 複眼[め]を逸らし 伏...黄金の翅[きんのはね]
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すれ違う手と手 裏表[ウラオモテ]
曖昧な態度 鬱も露わ
勘違いなら それでいいから
流されながら 俯いて 蔑んで
口蓋【口外】の端【恥】に あふれ出た
出来事 痴れ言 右往左往
馬鹿の指から 解かれていく
きつく結んだ 筈の秘密を
ぶち撒けるから 塗れて混ざる
そんな誤魔化し どう許せばいい?...愚痴と毒。
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抱き寄せる 冷たい肌
滑らせる唇に ほのかな熱
甘い叫びを あげる彼女が
今夜も淡い 煙を吐く
約束しよう 永遠の安息を
その鼓動と 引き換えに
深淵は 更なる闇で
罪科[ざいか]は 更なる罪で
飾られる 背徳の遊戯[or ゲーム]
逸らし合う 視線の先に...B.W.[Black or White?]
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(G)
どうか私に 罰をお与えください
邪な
欲望と 妄執[もうしゅう]に囚われた
この心を
暗闇の中に閉じ込めて
生きながら朽ち果てるまで
触れることも叶わぬままの
償いを
(L)...呪縛
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凍えそうな 青の情景
幾度も
よみがえり 消え失せゆく
刹那の愛を歌う
たとえこの声が
言葉が
届かず 壊れて
泡のように消えるとしても
微睡[まどろ]みの狭間に 青の情景
何度も...青の情景
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数えきれない 夜を這い
抑えられない 欲を吐く
絡まる肌の 誘惑に
抗[あらが]えないまま 崩れ落ちて
隠しきれない 嘘を噛み
拭いきれない 傷を掻く
痛みを哂[わら]う 唇が
重なる端から 解ける
蝕まれてゆく 歪な感情
掻き混ぜ乱れる 刹那の情動...siren xxx
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宵闇に 滲む月の形[なり]
大禍刻を 待ち侘びて
快楽[けらく]の音色 掻き鳴らし
化生の群れが 躍り出る
鳴き止まぬ 犬を揶揄[からか]い
漫[そぞ]ろ大路を 練り歩く
拱[こまね]く猫に誘[いざな]われ
掲ぐ提灯 火が揺らぐ
囃す合いの手と お座成りの掛け声
外した手拍子 踏み鳴らす地団駄...妖夜行[あやかしやぎょう]
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いづれ掻き消える泡沫[うたかた]の 恋の成れの果てと ――
曙[あけぼの]の空にほの揺らぐ
淡雲[あわぐも]の消えゆくは
愛[かな]し染まりゆく藍[あい]の端[は]の
儚さにも重なり
憂う眼差しを手繰[たぐ]り寄せ
繋ぐこころ ひとつ
ぁあ
届かぬ言の葉 滑り落[お]つ衣[きぬ]の行方晦[くら]まし...泡沫人[うたかたびと]
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清かなる蒼[あお]を 従えて
地平まで満ちゆく 黎明
たなびく雲間を 舞い踊る
鳥は広げる羽根を誇るよ(う)に 果てを目指す
遠ざかる影 見送る眼差し
映り込む明日の行方 今はただ祈るだけ
無垢なる瞼伝い 頬を濡らす涙が乾いた地に 弾かれて
たやすく塗り替えられる 運命の音色に 耳を澄ましてた
吹き...儚想歌
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還らずの場所
最果てに見て
引き摺る足を
撫で 摩り 喘ぐ
憂いは 数多
嘆きも 数多
見据える先に
ひかりは ひとつ
時紡ぐ星[トキツムグホシ]が 森の葉に揺れ
深まる夜に ひしめく静けさ...時紡ぐ星[トキツムグホシ]
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揺らぐことのない深淵で
震える頬を 愛撫する
少女は怯え歌いだす
「あなたの為に祈ります」
隠したひかりの陰影で
迷妄のまま 懺悔する
少女は憂い慰める
「あなたの為に泣きましょう」
悲しいからと 晒す涙に
どれほどの価値があるのでしょう?...遺詠(ノコスウタ)
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残夏を拭う 宵風が
この髪端(くしは)まで 揺らすのに
誘われひとつ
咳払い
からころ鳴る下駄 歌わせながら
咥えた煙管の香を呑んだ
遠く日暮、かなかなと
近く蟋蟀、じりじりと
移る季節に 滲み出す
憂うこころは 遣る瀬無く...待宵歌(まつよいうた)
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[Aメロ]
堆(うずたか)き葉 絡む枝
注ぐひかり 白と闇
踏み入れよ 其のつま先
迷いたくば 此の深み
[Bメロ]
澄ます耳に 静寂が痛み
奪われた 耳の飾り
滑り込む 甘い吐息
[サビ]...紺碧の森
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A
紫闇に浮かぶ 輪郭を(7・5)12
凝らす目で 確かめ記す(5・7)12
縁取る指で 生まれ出る(7・5)12
依り代に 猛き音韻(5・7)12
B
絡む糸 淵の揺らぎが(5・7)12
黎明に ぴんと張り詰め(5・7)12
沸き立った 躯幹の底の(5・7)12
情動と 感情の行方(5・8)13...化生の音(taman様に捧ぐ)