電車の窓の外の景色に眼を輝かせる。
「わぁ、わぁ! すごい、速い!」
「ちょっと、リン、ちゃんと座って。恥ずかしいでしょ」
「だって、すごいよ。きゃぁぁあ、はっやーっ」
「まったく、子供なんだから!」
あきれながら言うメイコも、さきほどからそわそわとして、落ち着きがない。いや、誰もが、それは同じだった。冷静になって、どうにかそれをとめているのだ。
どうにも落ち着かない。・・・当たり前といえば、その通りなのだが…。
六人はテレビの番組撮影のオーディションに参加するべく、会場に向かうため、電車に乗っているのだ。
流れる景色を子供のようにはしゃぎながら眺めるリンをたしなめながら、メイコはため息をついた。
「お疲れ様、めーちゃん」
「オーディションの前からこんなに疲れてちゃかなわないわ」
はは、と笑って、カイトは大きめのトートバッグから、メイコのコーヒー(勿論ペットボトルの)を取り出し、メイコに差し出した。
「おっ、気が利くじゃない」
「お褒めに預かり光栄です」
おどけてカイトが言ったのを聞き逃さず、ルカがカイトの脇腹にすかさずチョップを入れた。脇腹を押さえてもだえるカイト。
「ルカ、やめなさい」
「すみません…」
さっさと誤り、ルカはカイトの頭をたたいた。
もう一度笑ったのは、レンだった…。
廊下に、いくつものバンドが重苦しい空気をかもし出していた。リンたちの目の前にある部屋に審査員がいて、呼ばれたバンドが演奏をするシステムになっている。
肩を落としたオーディション参加者が部屋から出てきた。そうとうこっぴどく批評されたらしい、何人かでリーダーらしいちゃらちゃらした感じの少年を慰めている。可愛そうに…。
バンドが呼ばれ、中に入っていって、演奏をしては何歳か年をとったようにやつれた顔で出てくる。しかも、部屋の中にいる時間は曲を一曲演奏するには短すぎるような感じる。恐らく、演奏の途中で打ち切られ、言うだけ言って打ちのめされた上で、部屋から放り出されるのだろう。
「次のバンド、入ってください」
がた、緊張しながら、カイトが立ち上がった。
「緊張しないで、大丈夫よ」
「お姉さま、肩が震えています」
「そういうルカが一番震えてる」
言い合っている全員を肩をたたき、リンが深く深呼吸をして見せた。こくりと頷き、ゆっくりと深呼吸をしてから、メイコがドアを開いた…。
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BPM=200→152→200
作詞作編曲:まふまふ
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この広い世界できっと
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そして少しでも笑えたら
こんな嬉しいことはないよ
上手くいかないことばかり
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