柚衣華

さてと……そろそろ
王女様ご立腹だから
おやつの準備っと！
………えっ！？ない！？
僕はリンのおやつを買い忘れる
という不慮の事故の
真っ最中だった。
「僕としたことが……」
「ん？レン？おやつないなら買ってきて♪？」
まずい…この笑顔は...

すみわたる　そらのしたで
ぼくは　あたたかいひびを
そっと　むねにしまう
なかよく　ならんだ
しゃしんに　うつる
みんなの　えがおを
やさしく　おもいでにかえる
こうして　なにも　かわらない
ずっと　おなじ　ときがすぎていく
ふわり　ふわり...

遠くに見つめたキミの姿
届きそうで　届かないまま
つかみとりたい消えないでいて
静かに　そっと祈りを込めた
ずっと追いかけてきた
その姿は　いろんな
世界を見てきたんだね
愛して　信じて
失い　　まよって
つらいことも　あるだろう...

寂しくて　哀しくて
ひとりで夜空を見上げてた
浮かんでは　消えていく
星たちを見つめてた
あの時　あの一瞬が
訪れなければ
いつも　いつものように
緩やかなときが過ぎていけば
力なく呟いた声が
むなしく闇へと...

君と見てた　空の光
滴落ちて　頬をつたう
いつもの様に　笑う君に
秘めた想い　伝えたい
静かに佇む　影が道を作ってく
先が見えなくて　不安を振り払う
掴んで　失い
私は気がつくと　ここに一人
信じた　未来を
追いかけて　歩んできたんだ...

君はこの国の国民に選ばれた王女様
そして僕は君とは違うただの召使
でも同じ日、同じ時に生まれた運命を
分かちあう双子の姉弟
僕は君を守る為だったら
どんなことでもする
覚悟はできてるよ・・・・
僕らは国のみんなの期待する中で
生まれてこれた幸せな二人だと
ずっと思っていた。...