タグ:忘却
7件
寂しさの蔓延したページめくる指
震えているのに気付いて本を閉じた
言い聞かせていたのはハッピーエンド
笑って終わる日が来るからって
でもねでもねやっぱり目を覆ってた
息がしづらかった脈が速まってた
笑えない言い訳を幾つも探しては
定規で引いた褒め言葉で繕ったんだ
汚さで埋め尽くす逃げ口上の墨色は
夜...いないのいないの・わんつうすりい
ろろあ製菓堂
十四人目は風だった。大会が近いせいで、その日は部活の終わりが遅くなり、帰りも夜遅くになってしまっていた。暗い路地を歩いていると、唐突に背後から声が聞こえた。
「わすれものはないか?」
振り返っても誰もいなかった。歩いてきた路地が街路灯に照らされているだけだった。誰もいない空間に向かって、僕は言っ...記憶への欠落、それまでの忘却 2/2
漆烏
start
{
「わすれものはないか?」
決して清潔とは言えない容姿の、皺の刻まれた顔が僕に尋ねた。僕はいつも通り、こう答えるのだ。
「ありません」
すると、やはりいつも通り、僕に声をかけたその人物は、寂しげに笑って頷くのだった。
「そうか、気をつけろよ…」
―――――――――
一人目は若い女...記憶への欠落、それまでの忘却 1/2
漆烏
退屈な日々に 流されて
大切なモノを 忘れた俺
踏みとどまるのは面倒で
逆らうのは もっと面倒
先公の言葉なんか 右から左
ノートに増える ラクガキ ラクガキ ラクガキ
今の頭を 数式で満たして
満たされない 心 宙ぶらりん
興味のない 言語 理解不能
無駄な1日 繰り返す...GladioluS
秋兎
「カイト・・・」
私はカイトの部屋に入るなり、ベットに寝そべるカイトの上に倒れる。
「え、どうしたんですか?」
カイトは、目を丸くして私を見る。私は何も言わずにカイトに、ぎゅっとしがみついた。
「・・・マスター、何があったのか、話して下さい」
優しい声色で言ってくれる。
「ねえ、カイト。もう、ここま...想いの行き着くところは・・・ 【マスターとカイト】
もごもご犬
君が好きだよ
そんな言葉も
今は空に消えて
なくなってしまった
昨日見た夢は
忘れてしまった
いつかまたきっと
出会うかもしれない
奇跡は起きるよ
笑った眩しい君が...僕を作った
蒼井
記憶の霧(仮題)
記憶の輪 見果てぬ 暫時の声
煙る 足も 進まずただ 彼方の影
漆黒か 真白か 記憶の霧は ただ…
ただ 遠く 伸びゆく 地の果て まだ遠く
されど 求むは一つ
光 ただ一つ 伸びて
消えいくあの記憶を 探し続く
あなたは誰なの? 私を見てるの?
追慕なるは 揺らぎない人影...記憶の霧(仮題
クラスタード