子森久伊亜の投稿作品一覧

灯りを消して
毛布をかけて
手をつないだなら眠る夜
夢の入口
とける途中で
次第に疲れて離れる手
「もう寝たのか」とたずねてみれば
「寝てるよ」とムニャムニャ答える
それならさっき離れた手と手
つなぎ直したい...

ウーバーイーツも頼めない
ほんの片田舎で
あの子・彼女・きみ・ヤツ・わたし
それぞれに暮らしてる
不便な木曜日
便利な土曜夜
送り忘れメール
干したままの衣類
何かに遅れてる
何かに間に合ってる...

なんで恋しなきゃなの
なんで愛さなきゃなの
ヤラなきゃ半人前
それっておかしくない
誰も好きにならない
気持ちが湧かない
小説でも歌でも
恋愛至上主義ね
ウンザリ
つまらないよ...

魚の熱も　地球の息も
あなたの日々に秘密を贈る
明日の天気予報
雨かな　晴れるかな
明日になってみりゃ
霙が降るのかもしれない
傘もなしに出かけよう
空に身を任せよう
何を選ぶことも
この世界に刻んでる...

お買い物　お買い物
トマトとキャベツ
えびと大根
お買い物　お買い物
ゴボウとキムチ
海苔とはんぺん
お買い物　お買い物
靴下　パンツ
サンダル　帽子
お買い物　お買い物...

漆黒ママは覚醒　満ち満ちる怒り
「邪悪なる忌み子よ！メッ！」
紅き月はBroken My Heart
痛みに千切れた幼きこの躯（からだ）は
混沌に「朽・チ・テ・イ・ク」
慟哭　えーんえーん
その瞬間　招き誘（いざな）うか細き指の微笑（びしょう）
救世主（メシア）おばあちゃんに導かれし私
「可愛し堕天...

どこにでもあるありふれた夢
チャンスもつかめないまま忘れて
日々は過ぎ行く　毎日老いる
明日もどうにか生きてますように
誰でも言えるよくある言葉
誰にでも云えるよくある言葉
紡げばそれで暮らしは巡る
今日は褥で眠れますように
ささやかな祈りも街の風にとける
せめて目覚めの朝日が眩しすぎなければいいな...

恐いものなら切りもなくある
あなたには理解りもしないね
そんなものなら除けりゃいいじゃないか
簡単に言ってくれるばかりね
招いてない　呼んでもない
わざわざ来て私をなじる
君のせいでみんな驚く
だから何なのよ　いいかげん
さばいばあ…この両手が刃じゃなくてよかったわ
さばいばあ…この身の血が薬じゃな...

フレンチポップスのCDが約800枚あった
でも一昨年の夏　全部売り払った
CD用の真黒いスチールの棚からは
一枚も無くなった
けどまた集めたいな
ジャン・ルイ・ミュラ
アンテナ
オフェリ・ウインター
グランド・ソフィー
トマ・フェルセン...

身勝手な奴でした
心ない者でした
あやまりたくてももう遅い
糸もよじれればかたくなる
理解らない奴でした
わがままな者でした
近づきたくてももう遠い
声も届くあてがなきゃ迷子

ふらり　ふらり　右へ往けば...

子猫を抱いたら柔らかくて
ずっと抱いていたいね
でも子猫だからあそぶのが好き
腕から脱走する
　　　　小枝も落ち葉もシッポも
　　　　世界はまるごとおもちゃ
　　　　こわいものなんてナシ
　　気まぐれ子猫なら
　　鳴くだけ鳴いたあと
　　ミルクを飲んでから...

あんたの話を訊かせておくれ
手に負えない身の上じゃなけりゃね
あたしはあたしで話し切れない
身の上があるのさ
形見は何かと訊ねた時にゃ
おふくろの写真だと言ってくれ
それより何より忘れ切れない
恩はないねと言うから
　　　　彼方に浮かぶ星は何だろうね
　　　　星座占いなど知らないが...

フラムボノン　セザキ　マイペース男　あきや♂　ウメ
アグー　デラ　ドア子　仏壇仮面　めろちん　コショウ　チー
＠くらも　赤とうがらし　風音壊子　恐怖。　kuu.　Bel.
榊音結依　おかぞー　フォーゲル　Yumiko　Takuma　SHUUEI　
tor@tor@7　Goodsun／良日
信者　ぴの...

僕は此処にいるよ
もしも君が闇の中で
見誤るとしても
まちがいなく僕は
其処にいるだろう
君は何処で迷う
たとえ寒い夜の果てに
震えてたとしても
まちがいなく僕は
君の隣にいる...

君がいなくなる夜　もうすぐ
誰も知らぬ世界へ　ひと足
　　決して一人ではないだろう
　　道を照らす灯はあるだろう
　　爪を握る袖の湊
　「かわいそう」がせいぜいだ
君がいなくなる夜　もうすぐ
　　忘れものも失くしものも
　　一つもなかったような顔をしてさ
　　ただのおしゃべりにすぎないはずの...

ほっといてくれ　ほっといてくれ
心はぐれて恨み言
しけた夜には壁に乾杯
胸焼けがする安酒を
　　　　あたいにはおあつらえさ　負け惜しみ
　　　　ずたぼろのドレスが似合うかい
　　今夜はもう最後の汽車にも間に合わない
　　住めば都はここだと気取るバカ女
ガラじゃないけど　ガラじゃないけど
聴かせておく...

おい、おい　根雪はどこ　どこどこ　ねえ
おい、おいでの手招きに怖がらないで
おい、おい　小声で訊く　どこどこ　ねえ
追いかけたりしない影に震えないで
　　夜の道端
　　凍る子供はひざ抱えて
　　ふさがる二つの耳
　　泣いたように赤い
おい、おい　根雪はどこ　どこどこ　ねえ
おい、おい　根雪はどこ　ど...

S. of S.
悲しみは理由もなくある日突然
やって来るものだと誰も初めは知らない
悲しみに襲いかかられた後には
もう二度と来ないでくれと祈る他はない
　　　　避けようのない偶然がある
　　　　どこにも台本のない雨が
　　　　凍りつくような冷たさには
　　　　薬も愛も罰も効かない
　　足音が、閉ま...

うまいことを言おうとして
気のきいた言葉さがして
迷路の中でバラバラに泳ぎ続ける文字たち
一言つぶやこうとして
気軽にふるまおうとして
たじろぐ指の身動きの取れなさだけが正直
　　みんなうまく話してるね
　　無邪気な言葉のパズル
　　並べ直しては壊すだけの
　　時間が過ぎていく...

１
何ンにも思いつかない
夏の日の午後はだるくて
メロンソーダを飲みながら　
ただヒトリゴトを云う
24時間も続くTVに
なおさら疲れて
溶けていくようなあたまを
頬杖で休ませてる
　　雨はあがってる...

忘れきれない人がおありですか
振りきってしまえない影がおありですか
吹き抜けきらない風がおありですか
いつまでもあざやかな日々がおありですか
捨て去れない　なおせないものばかり
何故こころは意地悪にとっておくの
つまらないものさと知りながら
少しも手放せないなら
今夜あなたの枕元へ　カサネテヤンヨ
...

カサネテ　カサネテ　ヤンヨ
カサカサ　ネテネテ　ヤンヨ
カサネテ　カサネテ　ヤンヨ
カサカサ　ネテネテ　ヤンヨ
カサネテヤンヨ
カサネテヤンヨ
カサネテヤンヨ
重ねて重ねてやんよ
全てを重ねてやんよ
重ねて見えなくなって...

昔の女だ、と嘲笑うの？
終わった奴だ、と過ぎるの？
あんなに二人　愛し合って
明日も何も訊かないまま
暮らしてたのに
逃げださなくたっていいのに
ねずみを見るような目をして
きれいな娘だね　似合いかもね
命もろとも破れそうで
嘘つくだけよ...

「愛を見てよ」
月を見てたら、窓を閉じ君が呟いた
「留守番なんてつまらないから
二人して旅にでようよ」
船を漕いだら月までとどく
夢みたいな　おはなし
今夜中に見られる海など
どこにもない
街も電車も眠りの森
月に照らされ...

ジャック・ラカンは難しいから
ほっておこうよ　全部
ラカンなんてわかったところで
何の役に立つのさ
ややこしいこと並べ立てても
ちょっとカッコいいだけ
ジャック・ラカンは難しいから
捨ててしまおう　すぐに
他社とか大正アーだとか
分籍主体どうのこうのと...

いのちの手ごたえがないなら
降る雨へと走り濡れておいで
あやうく水底に沈まぬほど
冷たさにまみれておいで
いのちが思い出せないなら
好きなように書き綴りなさい
作られる毎日はどれほど
愛を遂げさせないか知るだろう
月灯りに目を覚ましても
あてなき身体がそこにあるばかり...

窓を開ければカラッポ風景
無人ブランコ　揺れている
sin-sin　
やつれたやつれ目の人は
まるでチョコレイトで
歯を磨くように
奇妙なでまかせ、ステップと
奇妙な首飾り
奇妙な匂いとセクシュアリティ
ボンベイへまなざし...

しのみうさぎです　こんにちワンコ
耳がプルプルしていて　揺れっぷりに定評があります
しのみうさぎです　よろしクオッカ
淋しすぎて死んでしまう…とか今時ありえません
「こんなにピンク色でいいのか」と思いですか
いいんですよ　色なんてただの飾りですから
P●Dエディタとかで色かわっちゃいますし
……いい...

消えない波の音に
耳を互いにふさぎ合い
私達はただひたすら
息をひそめて抱き合っていた
人にも何にもなれない
微睡む夜におおわれて
欲しいのは愛ですか
それとも咲き急ぐ薔薇
いまどきの獣は
牙も爪も抜き去って...

私、オムライスがたべられない
今日もオムライスがたべられない
あの人がいちばん大好きな食べ物
私、オムライスがたべられない
私、あの人を待っている
今日もあの人を待っている
オムライスもじきに冷めてしまいそうよ
私、あの人を待っている
私、オムライスがたべられない
でも毎日作って待ってます...