sachの投稿作品一覧
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おべんとうのうた
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四角い箱の世界に あれもこれもと詰め込む
鮮やかな色が溢れてく
鍋でコトコト煮込んで 「さしすせそ」のおまじない
ほんのちょっとかき混ぜて 隠し味足すの
ひとくちだけ…そっと
淡く響く歌が いつまでも流れているよ
聴けば幸せになると知っている おべんとうのうた
キラキラ光るかけらを こぼさないよ...おべんとうのうた
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鈴の音
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夕焼けの色に街が染まる頃 坂を下る
夏の言葉が 世界を満たしてる
川辺に座り込む 見慣れた姿は 藍の浴衣
帯に括った 鈴の音
耳を澄ます この季節が訪れたと告げる音に
花開いた いくつも 空に高く
時を忘れ ずっと ずっと 見つめ続けた
かけがえない時間を過ごすことに 満ち足りていく
それはきっ...鈴の音
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あの日に見た空 - waiting for the new world-
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肩を並べてる 澄み切った空を
見つめた時の言葉が
今でも心の中に ずっと響き続ける
気がつけばほら 一緒に そう 冒険をしてきた
広すぎる世界も 君とならば行ける
森の 秘密基地の中で
地図を指差し 笑い合う 星座の指し示す道を
夜空を見渡す 流れる星の 数に心奪われて
まだ見ぬ時間の先にある何...あの日に見た空 - waiting for the new world-
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いつか気づく その日まで
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ずっと心の奥に 居着いたこの気持ち
誰も気づくことない 深い 深い 夜の声
知らなくても 気づかなくても
いいことだってあるの 分かってるでしょ
手を重ねる 君と僕の見えない境界線
どこに行けばいいのかと 思い続けていた
遠くで揺らめく身体
心のどこかで僕は きっと 今も背を向けている
孤独に身を...いつか気づく その日まで
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breath
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僕は夢を見る 息を溜め漏らす
遠くて届かない 白い世界で
淡い木漏れ日の 中に紛れ込む
傍らに置いてた 大切な物
目が覚めたなら 探しに行こう
銀色に輝く 沈みゆく 緩やかに
夜空から降る欠片 集めて
ああ 見える 柔らかな光
息をしている 凍てつくような...breath
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WONDERER
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あの木の下で 歌を歌おう
声を合わせて いつも二人で
窓辺から抜ける風 移りゆく季節感じて
急いだ 晴れた午後
いつもの道が いつもの街がさざめき立つ
君の待つ場所へ
ちょっとしたことが きっかけで
一緒に泣き 笑い 喜び合うのさ
これからもきっと 歌を歌うんだ...WONDERER
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ケイオス
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水面に映る翼は どこへ向かうためのものだろう
大きな繭を背負い込んだまま 僕は毎日を生きてる
手にした空飛ぶ方法を 決めることがまだできなくて
無数の可能性という羽を 毟り捨てる
手の中 残るものだけが 耳元で囁く
「ボクハ ココニ イルヨ」
選び捨て続けて そこに残ったものが
光り続けるコンパス...ケイオス
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旅の終わり
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見知らぬ空 仰ぎ見て
風の音 この身を揺らす
星の海は 遠く輝く
名も亡き地の果てに 僕は
何を 見たのか
夜に響く鐘の音が
本を静かに 閉じる
重ねた手の ぬくもりが
ほのかに甘い 残り香が
深い底で 淡く煌めく...旅の終わり
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走る
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僕は走る 風を切りながら
腕を振り 手を伸ばし
前だけ見つめて 駆け抜けるのさ
何か夢中になる この気持ちは
どこまで持っていけるのかな
白いラインに 手を合わせて
踏み出そう その足を
さあ走れ 思い描くその道を 選んだのは僕なんだ
前を向いて 追い求めるその彼方へ
今はただ その日が来ることだ...走る