炒飯

[A]
部屋の中はがらんどう　カレンダーは真っ白だ
コマンド欄、文字ハ出ズ　下駄箱は一足だけ
[B]
炒飯食べよう

夜

夜。
夜とは闇。
ひたりひたりと、音も立てずにそこに居る。
わたしはひとり歩いている。
紛いの明かりが照らす夜道。

ガラケーさんのうた

どうも柄付き携帯です
略して名前はガラケーです
ごめんね嘘ですホントはね
あんまりよく覚えてないのさ
やすい！かるい！わかりやすい！

ベターレター

[A]
一番ステキな手紙を送るよ
君が待ち望んでるような手紙を
一番ステキな言葉を贈るよ
どこも角が立たないような言葉を

おともだち記念日

[A]
ちっちゃいころからいっしょのキミが
ちょっとだけ遠いヒトになりました
きょーはその記念日となったので
苦手なたんさんジュースのみました

ラヴライフ

[A]
アイシテイルと囁きます
愛しいから手をつなぎます
幸せだからキスをします
そのさらに次のこともします

【タイトル未定】

[A]
明かりが白を照らし出している。
夜空が黒を映し出している。
吐息が白く染めあげられてく。
あの日が黒く塗りつぶされてく。

たびびと

どこから来たのですか　どこへ行くのですか
答えられなくっても　生きていくのですか
それを知っているのは　もしやアナタですか
そうではないのならば　どこにいるのですか
彼は生きたのですか　やがて逝くのですか

無題

[A]
話を聞いてほしいの
話を聞いてくれるの？
話がしたいのだけど
話し方がわからない

虹の出るころに

[A]
『誰かの笑ってる声が聞こえている』と
私は俯いて道を横へと逸れた
[B]
映るコンクリートは冷たい色して

悲恋擬きと魚の唄

[A]
例えば幼い一人の少女
愛した人のために身を捧げ
例えば数年育った少女
愛されたいと願ったとしたら

コビンセカイ（定）

[A]
世界がまっさかさまで
地球儀はちゅうぶらりんで
僕はおっこちるの
とんとんととん

夢中遊泳

[A]
ゆるゆるり、ほどけていくような
ふらふらり、さまよいつづけるような
きらきらり、何かが光ってる
少しばかりお散歩しようかな

コトバ／辺音ライア♀

息を止めて時を止めて
ひとつ吸って吐いてそのまま埋めた
君を埋めて僕を辞めて
ひとつ裂いて取ってそのまま捨てた
心音すら聴こえないようなこの静かな世界で

タイムカプセル

[A]
手を伸ばす。
届かない。
どこかへ消えてく。
走った。走った。

Breath／KAITO

いつか過ごした日々の中で
あったはずのものが消えてった
だから吐いた息を固め
代わりのものを形作るんだ
いつか追ってた夢は何処へ