古びた家 立て付けの悪い窓が
ガタガタと音を立てている
薄い毛布にくるまって
震えながら奇跡を待つ夜
晩ご飯のパンひとつ
お腹が痛いからと嘘ついて
強がって笑って見せて
幼い妹に渡した
パパとママにおやすみと言って
暗く狭い部屋 妹と2人
いつ来るのかな いつ来るのかなって
願い事書いた手紙持って
街が寝静まった頃
トントンと響く小さな足音
ガチャリと空いた扉の先
「メリークリスマス」
真っ赤な服のサンタクロース
奇跡なんてそこにない
あるのは一抹の悲劇だけ
血塗れの人形ふたつ
引き摺り迫るサンタクロース
咄嗟に叫んだ「逃げて」の言葉
隣の妹 泣き叫ぶ声
「悪い子には罰だ」狂った言葉
次の瞬間 部屋に血の雪が降った
奇跡なんてそこにない
あるのは一抹の悲劇だけ
血塗れの人形みっつ
引き摺り迫るサンタクロース
震える私は動けないまま
笑顔のそいつ 近付いてくる
「良い子にはこれを」差し出された
右手のそれは 見覚えのある
ごく普通の幸せを
願っただけ 願っただけなのに
それすらも許されなかった
サンタさん 私は悪い子なのですか?
血塗れの部屋 真っ赤な服で
人形みっつ 引き摺るサンタクロース
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