蒼夜の群星を
独り見上げた
8月5日の23時
瞳の中に閉じ込めて
眠るその時だけ視える
僕だけのパラレルタイム
海のように
果てしなく広がる
宇宙も独り占めして
沈んでいく夏を泳ぐ
光彩を形創った
空は色褪せずに
沈んだ街に降る
心の中に詰め込んだ
記憶そのつど視えたら
忘れずにしまっておくよ
海のように
果てしなく広がる
そんな風になれたら
ずっとここにいられるのに…
胸が軋む音が
波と重なった
全てを浚っていくなら
せめて揺らめく陽炎を
この眼に焼き付けたい
終わり告げる
水中蝉の涙声が
どこまでも響き渡って
僕は溶けた夏に消える
水面に透光した
花火をなぞって
呼吸は溺れていく
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