全てを捨てた




それでも構わないと思った




彼のそばにいられるのなら…







秘蜜~黒の誓い~第六話【墜ちた先には何がある?】





結婚式から逃げ出した

走って走って

ついた先は森の奥の小さな家だった

もうあたりは真っ暗。夜になってしまったのだ





“レン”そう名乗った少年に

私は恋をした

がくぽさんのことも勿論好きだった

でも、レンへの想いは本物だと確信していた



しかし、レンはなぜがくぽさんのことを知っていた…?

しかもレンは私の心を見抜いていた




―少しでも、少しでもそいつを疑ってるんだったら、もしそうなら俺ときて―




疑いをかけていたこと 信じ切れてなかったことを

レンは見抜いた



会ってまだ数分だったというのに

なぜわかったのだろう

表情にでてた?いや違うだろう



「あの、レン…」

「…何?ミク」



レンは悲しい瞳のまま、微笑んだ



「どうして、私ががくぽさんに疑いをかけていたこと知ってたの?」


そう聞くと、レンは一気に難しい顔をした

私、聞いちゃいけないこと聞いたかな…?



「…あいつの企み、知ってたから」

「え…?」

「それと、やっぱり表情とかかな。幸せそうに見えなかったのもあるし」

「そ、そんなこと…」

「でも君は俺の手を取ってくれた」

「あ…」

「俺は“疑ってるなら”って言った。それでもミク、君は俺の手を握ってくれた」



そうだ 私はレンの手を握ってここまで来た



「そこで確信した。君はあいつを信じてないってね」

「そうなんだ…」




気のせいだろうか

レンは…あの天使

リンによく似ている気がした



とても綺麗な金髪や透き通るような青い瞳

何より、私の手を握ってくれた手のぬくもり

リンに…よく似ていた



「レンって…私の知ってる女の子によく似てる」



思わず口に出してしまった


「――――ッ!」



すると、レンの表情がまた固くなった

焦ってるよう、とでも言うんだろうか。そんな表情




「…そう…なんだ。友達?」

「友達…そうね、ちょっとしかお話してないけれど」

「へぇ…」

「でも、気のせいね、あの子は女の子だし、そんな気がしただけ」

「そうなんだ」




なんとなく、リンの話しはしてはいけない気がした

私はもう一つ気になっていることを問いかけた




「レン、なぜ、私を連れ出してくれたの?」




会って数分の相手 その相手をなぜ助け出してくれた?



「…この前、ミクの住んでる屋敷の前を通りかかったんだ」

「そうなの?」

「うん、そのとき、ミクを見かけてね…一目ぼれって言うのかな…」



「え…?」

「そして、今日散歩してたらミクにまた会えた

でも、今日のミクの表情は暗くて…憂欝といわんばかりだった」



レンに全てを見抜かれた。そんな気がした



「だから、連れ出したかった。もう一度、笑ってほしかった」

「そうなんだ…」



「ごめん、迷惑だったかな?」

「そんなことないわ!」



私はそう言ってレンに抱きついていた



「嬉しかったわ…レンが手を差し伸べてくれて」

「ミク…」

「レンでよかった。レンが私を連れ出してくれて…よかった」



レンが私の体を抱きしめた



「一緒にいたいの。レンと永久に一緒にいたい…」

「俺も一緒にいたい。愛してるよミク」




想いが通じ合ったと思うと嬉しくてたまらない

がくぽさんには抱きしめてもらうことなんて滅多になかった

でも、レンは力強く抱きしめてくれた

それが嬉しくて嬉しくて…

全てをレンにささげたい。そう思った






お互いの熱を奪い合っていく

意識は溶けていくように消えていった




私達はいつの間にか

こえてはいけない一線を越えた





































ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

秘蜜~黒の誓い~ 第六話【墜ちた先には何がある?】


あれ…?一か月近く更新…してry

お久しぶりです。忘れ去れ去られてる気がするけど気にしない
一人楽しすギルぜ(

今回、結構短い気がするwww
とりあえずこの回が一番頭使いました(´・ω・`)

最後、当たり障りのないように、直球な表現をしないようにした俺←
とりあえずレンそのまま襲え(((


素敵な本家様→http://www.nicovideo.jp/watch/sm10282629

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投稿日:2011/06/08 16:48:28

文字数:1,694文字

カテゴリ:小説

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