「――さん!、――起きて――!!」
誰かに起こされているようだ。
そのせいで目が覚めていく…
「やっと起きましたね。おはよ…の時間じゃないからこんばんわ」
いや、夜だからってその言い方はどうかと思いますよ、初音さん。
女の人に顔をのぞかれるのは恥ずかしいものだ。
俺はがばっと体を起こした。
その時に初音さんと頭が当たってしまった。
…初音さんはどうやら相当な石頭なようだ。
また意識が飛んでしまいそうになるほど痛かった。
「あ、ごめんなさい、大丈夫ですか?」
当の本人は全く痛そうにはしないからなんか損した気分だ。
「あ、ご飯できましたよ、食べましょう?」
初音さんは嬉しそうにそう言い、キッチンに向かっていった。
―――テーブルに並べられたものはどれも
きれいに盛り付けられていてとてもおしそうだった。
メニューはカレーにサラダ、ローストビーフだった。
「どうぞ召し上がれ。
あ、ニンジンがちょっと足りなかったのでいただいちゃいました。
ごめんなさい、まずかったですか?」
多分このまずいというのはニンジンを使うということだろう。
そんなことはないということを告げカレーを食べた。
普通にうまかった。
「あ、あの、黙っていられると緊張します。
まさかまずかったですか?」
不安そうな顔をしているのでうまいことを告げた。
「なら早くいってくださいよー。でもおいしくてよかったです」
にこっと笑っている初音さんはやっぱり可愛かった。
ご飯を食べ終わり、初音さんは皿まで洗うつもりでいたのだが
さすがにそれは悪いので俺がやることにした。
―洗い終わった後、初音さんに何が飲みたいか聞いてみた。
「お茶いいですか?後、初音さんじゃなくてミクって
呼んでいただけると嬉しいです」
お茶を二つ出しテーブルに置いた。
「ありがとうございます。ところで、今日は
本当にありがとうございました」
ミクが深々と頭を下げた。
「それでですね、これからも夕飯をご一緒にと
思ったんですが迷惑でしょうか?」
それはこちらとしてもありがたい話なので快く承諾した。
「ホントですか!?やったぁ!
これで夕飯が楽しみです!!」
ミクはとても嬉しそうな顔をして俺の手をつないできた。
――その時
「おぉぉぉぉぉい!遊びに来たぞー!」
ものすごい勢いで扉が開きリンと恭也が部屋に飛び込んできた。
「きゃぁ!なんですかぁ!?」
ミクはかなり驚いているようだ。
…俺の手をつないだまま。
「…はぁぁぁ!?お前いつの間に女なんかいたんだよ!?」
「先輩彼女いたんですか!?…ってあれ?ミク姉?」
リンがミクに気が付き声をかけた。
「あれ、リンちゃん!よかった、後で
リンちゃんのとこに行くつもりだったんだよ~!」
「・・・そ。で、なんでここにいるの?」
まさかのリンの急速冷凍でその場は落ち着いた。
今日起きたことを恭也とリンに話した。
「そーなんか。ていうかいまどきナンパってダサくね?」
俺と同じことを恭也は思ったらしい。
「まぁ、いいんじゃない?」
相変わらずリンは不機嫌だ。理由は分からないが。
「リンちゃん、レンちゃんは元気?」
ミクは少し伏し目がちにしながらリンに聞いた。
「元気だよ」
「ていうかレンって誰だ?」
恭也はあたりめを食べながらリンに聞いた。
「あれ?先輩達会ったことありませんでしたっけ?
双子の弟です。大学も一緒ですよ」
リンは普通の時の口調で恭也に言った。
「双子!?お前双子なの!?全く聞いていなかったぞ!?」
ちなみに俺はあったことがあるので驚きはしなかった。
「ミク姉、ルカは?」
リンはまた不機嫌そうにミクに聞いた。
もしかして仲が悪いのか?
「あの子はまだあのままよ」
ミクは困ったように言った。
「ふーん…まぁいっか。恭也先輩帰りますよ!」
「え!?まだ来たばっか…あぁぁぁぁ!!」
恭也はリンに引きずられて帰って行った。
「…ふぅ…」
ミクは少し落ち込んでいるようだ。
リンと仲が悪いのかストレートに聞いてみた。
「…悪いというか…まぁそんな感じです」
湯のみを見てみるとお茶が少なくなっている。
おかわりをきいてみると
「あ、もうすぐ帰りますんで大丈夫です。
私も大学行くんで明日からお願いしますね」
聞いてみるとどうやら同学年の様だ。
ミクが席を立ったので玄関まで送って行った。
「今日はありがとうございました。
あの、よかったらなんですけど明日一緒に行きませんか?」
明日は朝からなのでそれでもよければ、
と話をすると嬉しそうな顔をして
「むしろ朝からだとうれしいです。
明日朝起こしに来ますね……では、おやすみなさい」
ドアが閉まり、ミクは帰って行った。
ベッドに入り少しぼーっとしていると携帯が鳴った。
リンからだった。
『ミク姉とのことは気にしないでください。
なんでもないんで。では、おやすみなさい』
明らかになんかあるだろこれってメールがきた。
そう言えばミクの番号を知らない。
明日聞いてみよう。
そう考えていると眠くなってきた。
明日は早いからそろそろ寝よう・・・・
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はるまきごはん
数字と結果に落ち込む今日も
頑張ることに疲れた今日も
意味があるのか不安な今日も
何かが報われて欲しい今日だって
とりあえず
立った、歩いた
迷った、転んだ
どうにか立ち上がるのも痛いような
イバラの道でも進んできたんだ
ね、君を何よりも...【歌詞】これからのうた / 初音ミク - ミク愛が足りぬP
ミク愛が足りぬP
6.
出来損ない。落ちこぼれ。無能。
無遠慮に向けられる失望の目。遠くから聞こえてくる嘲笑。それらに対して何の抵抗もできない自分自身の無力感。
小さい頃の思い出は、真っ暗で冷たいばかりだ。
大道芸人や手品師たちが集まる街の広場で、私は毎日歌っていた。
だけど、誰も私の歌なんて聞いてくれなかった。
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