そして、そのあと、一家団らんが終わって。
 「…ねえ、レン」
 「何だよ?」
 「私の部屋に来て」
 「ああ、分かったよ」
 そういってリンの部屋に向かう二人。二人が部屋に入った所で、早速話始める。
 「次のライブの自選曲だけど、どうしようかしら?」
 「ああ、それか」
 「曲の締め切りももうじきなんだから、急いでと決めてしまいましょうよ」
 「そうだな」
 最近のボーカロイドのライブの趣向として、特殊仕様のボーカロイドが選んだ曲がライブで流されることがあった。今回はリンとレンで一曲ずつ、二人の曲を一曲ずつという構成である。単独の曲は比較的すぐ決まったのだが、二人で歌う曲がまだ決まっていない。リンの部屋にある端末には、曲の候補がいくつか並んでいる。これでも、ここまで候補を減らすまでに二人ともかなり議論を重ねてきている。二人で話しながら、さらに候補を絞っていく。
 「俺、この曲が良いな」
 「こっちが良いに決まってるでしょ」
 曲は二曲に絞られた。しかし、どちらの曲もそれぞれが強烈に押している曲で、二人とも引こうとはしない。
 「リン、俺たち単独の曲がどっちも明るい感じの曲なんだから、二人の曲もそれに合わせた方が統一感があって良いだろ」
 「何よ、他の曲が明るいからこそ、しっとりした曲にして、メリハリつけた方が良いに決まってるじゃない」
 どうやら、お互い曲の方針では譲れない所があるようだ。そうやって、しばらく言い合っていた。
 「…このままじゃ、らちが明かないね」
 「そうだな」
 「何か良い手はないかしら?」
 しばらく考えるレン。
 「…それなら、俺たち以外の誰かに決めてもらおうか?例えばマサ兄とか」
 「それは駄目よ。これは私たち二人の問題よ。例えマサ兄といっても、そこは譲れないわ」
 「…じゃあ、どうするんだよ」
 「そんなの、決まってるじゃない」
 にやりとするリン。どうやら、レンにも心当たりはあるようだ。
 「多分リンが考えているのはあれだと思うんだけど、良いのかよ。分は俺の方が良いんだぜ?」
 「そんなの、やってみるまで分からないじゃない」
 「…分かった。で、いつにする?」
 「明日にしましょう。二人とも日が空いているし、選曲の締め切りまで日が無いから」
 「よし、分かった」

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初音ミクとパラダイムシフト4 1章6節

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投稿日:2017/03/08 21:16:56

文字数:963文字

カテゴリ:小説

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