溶け込みきらなかった成分は
そのまま沈んで落ちていくだけ
溶けてさえしまえば透明になって
もっと広がっていけたのにって
ただの石ころみたいにそのままで
境界線ではっきりと分けられてしまう
どうしたって混ざらない王水だって
意固地になって硫酸の海に潜った
観測できたのはそこまですぐに飽きた
誰に聞いても知らないって言うから
追いかけてきた知らない誰かも溶けて
濁った水底で見えない星空を見上げた
溶け残ってしまった成分は
そのままコロンと墜ちていくだけ
溶けてさえしまえば混ざり合って
ずっと同じって言えたのにって
ただの砂粒みたいにそのままで
臨界点でずっしりと隔たれてしまう
どうしたって消えてない硝酸だって
意気地がなくて塩酸の空に眠った
認識できたのはそこまですぐに閉じた
どこで聞いてもいらないって言うから
引っ張ってきた知らない誰かも透けて
歪んだ裏蓋で燃えない太陽を集めた
混ざったらどうなる?
溶けていけばどうなる?
透明になって消えるのに
まだそこに居るようで
痛みも記憶も溶けてしまえば
もう一度いい子でいられるから
最初からやり直せると思って
プールに飛び込んでも溶けなかった
浮いたまま知らない星を見て泣いた
不器用な息継ぎで何度も噎せていた
観測できたのはそこまですぐに飽きた
誰に聞いても知らないって言うから
追いかけてきた知らない誰かも溶けて
濁った水底で見えない星空を見上げた
みんなみんな水溶性だった
混ざれない溶け切らない私は
誰かが一生懸命かき混ぜても
底に沈んだままの残念な結晶
いつまでも目についてしまう
放っておかれるだけの飽和人間
今も澱の中で静かに眠ってる
透明なふりをした溶け残り
水面って遠いんだね
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