(Aメロ)
骨の髄まで 愛した男 (7-7)
置いて向かうは 敵(かたき)討ち (7-5)
炎を抱き 行き着く先は (7-7)
姉待つ浄土か つみびとの奈落か (8-9)

(Bメロ)
敵(かたき)老いしも 色好み (7-5)
百花繚乱 奥女中 (7-5)
籠(かご)に飼われし 我が姉は (7-5)
妬まれあわれ 殺された (7-5)

(サビ)
男文字(おとこもじ)書き 恋文を (7-5)
散らせし女中 憎けれど (7-5)
悋気(りんき)に狂い 拷問し (7-5)
殺めし主(あるじ) 尚(なお)許すまじ (7-7)

(Aメロ)
面影(おもかげ)の美花(びか) 眠る鳥部野(とりべの)(7-7)
誓いて向かう 上屋敷(かみやしき) (7-5)
この身の姿 女中に変えて (7-7)
我が秘めし炎 灼熱の爪研(つめと)げ (8-9)

(Bメロ)
雨の降る暮れ 念願の (7-5)
御寝間(おねま)に召され 差し向かう (7-5)
籠(かご)に飼われし 我が姉に (7-5)
よく似た器量 気に召すか (7-5)

(サビ)
抱(いだ)き寄せられ しがみつき (7-5)
懐刀(ふところがたな)を 引き寄せて (7-5)
姉の敵(かたき)と 言い放ち (7-5)
遂げし本懐(ほんかい) 絞る紅涙(こうるい)(7-7)

(Bメロ)
亡骸(なきがら)の上 腰掛けて (7-5)
己の胸に 刃(やいば)向け (7-5)
くるり回るは 走馬灯(そうまとう) (7-5)
優しき笑顔 想い人 (7-5)

(サビ)
笑みたる最期 その心 (7-5)
外記(げき)の胸打ち 昂(たかぶ)らせ (7-5)
男文字書き 恋文を (7-5)
散らせし女中 討ち果たすなり (7-7)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【初音ミク】武道伝来記【井原西鶴】

動画のうpと一緒にこちらは解説をつけ加えて再うp。
cmmzさんが曲をつけて下さいましたw
デッドボールP様の名曲『曽根崎心中』を聴いてこの手があったかと目からウロコ。
井原西鶴作品『武道伝来記』巻六ノ一「女の作れる男文字」を基にして作詞しました。

『武道伝来記』を簡単に説明すると敵討ち短編集です^^;これはその中の一つ。
卒論の題材にしていた作品で思い入れがあります。

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以下、読み飛ばし推奨(?)「女の作れる男文字」解説

隋夢(70歳)は年甲斐も無く女中達をはべらし、中でも美しく気立てのよい
一橋(姉)と言う名の女中が大層お気に入りでした。
多くの女中達はヒマになって大助かり。
しかし薄雲という女中は一橋に嫉妬し、男の文字で一橋宛の恋文を書き
あちこち落としておきました。
その恋文が隋夢の目に留まり、一橋は酷い拷問の末に殺されてしまいます。
一方、一橋の妹の小吟は好きな男と駆け落ちをして結ばれ、幸せに過ごしていました。
しかし男の留守中、姉が殺害されたと報せが入るとすぐ
「今日が私の命日だと思ってください」という詫状を残し敵討ちに出ます。

あとは歌詞の通りです。

外記(げき)というのは役職名で、隋夢の側近。
当時は主が家の者を私刑に処しても切り捨て御免で許されていました。
それが分かっていたからこそ小吟は男に迷惑を掛けぬよう自害したのだと
勝手に解釈してみたり。

ちなみに男も小吟が敵討ちに出てからまもなくして亡くなってしまいます。
悲しいお話ですが小吟の潔さに心を動かされる作品だと思います。

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閲覧数:410

投稿日:2010/01/25 00:59:59

文字数:970文字

カテゴリ:歌詞

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