1A
明け方に漂う
甘い金木犀の香り
金色の花盛り
遠い始発電車の残響

1B
これから終わる命へ
最後の餞(はなむけ)

1C
バスルームに座り込み
浴槽をお湯で満たし
狙うのは手首ではなく
腕の尺骨動脈

1S
流れ出し溶けゆく赤に意識が奪われる
呼吸が苦しいよ
酸素が足りない血が足りない
これでお別れです
今更助けようとしないで


2A
窓枠に並べた
安い発泡酒の空き缶
カラフルな酎ハイと
暗いコントラストの残像

2B
ずるずる続く命へ
「未練があるのかい?」

2C
流し台に寄りかかり
包丁を腹へ当てて
狙うべき場所を探して
心臓(むね)を避けてる矛盾

2S
突き立てて溢れる赤に意識を集中する
希望が切ないよ
本当は生きたい まだ生きたい
けれどお別れです
今更助けようとしないで


D
何かが足りなくて
それが欲しくて
でもそれは貰えなくて
結果こうなってしまいました

3S
悔しくても枯れた涙は頬を濡らせない
呼吸が苦しいよ
本当は生きたい まだ生きたい
だけどお別れです
だからもう 許して下さい

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • オリジナルライセンス

金木犀

低く重く薫る金木犀。

閲覧数:165

投稿日:2019/11/26 02:43:34

文字数:464文字

カテゴリ:歌詞

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