さあさあ私の最期の時だ　爆速！流れる走馬灯
長かった人生の幕　今こそ閉幕　舞台の終演
突き落とされて成すすべもなく　腕は空中を空回り
遅くなる時間　本能で恐怖　耳に入ったカーテンコール…！？

『ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち…！！』

次の瞬間地面に激突　思考は明快　視界は良好
不思議に思って身体を見るも　傷一つ無き　五体満足
これは奇跡か何かだろうか？　常軌逸した　拍手の音色
この日　私は呪文を手にした
「カーテンコールをおねがい」


またまた私の最期の時だ　だが！私に呪文あり
長かった支配の時　今こそ終幕　終わりの時だ
いじめっ子は私を道路に　どん、と押し出し微笑する
そのまま私は　呪文を唱える　その時起こったカーテンコール…！！

『ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち…！！』

突き飛ばされる私の身体　地面に激突　またもや無傷
周りの人達信じられぬ目で　理性で状況　理解する
目撃情報侮るなかれ　ふと始まった　責任追及
この日　私へのいじめがバレた
『カーテンコールをありがとう』


支配を逃れた心と身体　どんどん暴走していく思考
「私は神に選ばれたんだ」　「カーテンコールをおねがい」
『ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち…！』『ぱちぱちぱちぱち…』
短くなってくカーテンコール　私は気付くことすらできず
遂に私は立場逆転　いじめられ側から　いじめる側へ…


さあさあ私の最期の時だ　もう慣れたもんだ九回目だっけ？
いじめられっ子に抵抗されて　同じところから落っこちた
私は呪文を口にする　「カーテンコールをおねがい」


ない　ならない


拍手を鳴らす私の救い手　何故なぜどうして！？　死んでしまうわ！！
今の姿勢はもう真っ逆さま　すぐ下は地面　防ぐ術無し
両手両足空中をかくも　予定調和で落ちてく身体
走馬灯走る最期の時に　私は叫んだ

「カーテンコールをおねがい！！！」