霧の倫敦 ~少女の牛酪と葡萄酒~
白く煙った街並み 夜を塗りつぶして
平穏を隠す 淀んだ白が怖ろしい
鳴らない時計塔 眠りについた時間(とき)の中
石畳踏み鳴らして歩く 花売り子
少女は気付かない 背後に憑く闇に
そして怪人は ナイフを手に取って
白い牛酪(バター)にくちづけ [痛み襲う]
身体滴る葡萄酒(ワイン) [緋色]
切り刻み 切っ先 胎盤の元へ
悲鳴も霧に溶けて [届かずに]
牛酪(バター)に存在刻む [ナイフ]
振りかざし 一部を手土産に 次の夜……
暗く沈んだ街並み 誰も息殺して
怯えて家路急ぐ 花売り子たち
霧に潜んだ 怪人の黒い猟奇
新たな葡萄酒(ワイン)求め 徘徊する狂気
少女は気付いた 捕食者の本能に
そして駆け出した 石畳を蹴って
狂気が後をつける [霧の中]
顔に嘲り浮かべ [嘲笑]
走れども迷い込む 戯曲の中へと
総ては彼の手の中 [帰れずに]
少女は霧に迷う [喉を]
掻き切って 啜ったら 牛酪(バター)はお好きに 嗚呼……
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