お酒の入った赤ら顔の君は
いつもよりもよく喋った
部屋いっぱいに声が響く くらいに
よく笑った

話のネタが尽きてきた頃
溜息ついた君の横顔
やけに陰ができて 僕はセンチメンタル

嗚呼、やっぱり今でも
彼奴のことを想ってるのかい?
「俺にしとけよ」などとも言えず
顔を背けシャツの裾握った

素直になれよ、辛いだろ?
泣いてもいいよ 受け止めるから
素直になれず 苦い想い
そうだね、それは 僕も同じか


酔いが回って目元潤ませて
ぽつりぽつり話し始めた
卓袱台だけの殺風景な部屋に 二人
背中合わせで

影落とす過去が押し寄せて来て
震える声と君の細い肩
やけに儚くて やり切れない気分さ

嗚呼、やっぱり今でも
彼奴のことが好きなのかい?
「俺がいるから」柄にもないが
向き直って背中を抱き締めた

上手くいかない恋もあるさ
そんなもんだよ 人生なんて
本音を言えず 隠せぬ想い
そうだね、これは 僕も同じだ


言わなくていいの?大切な人に
中途半端なままじゃだめじゃない?
勿体無いよ まだ時間はあるのに

お酒の入った赤ら顔の君は
いつもよりも可愛く見えた
空っぽな部屋満たされた声
それでよかった…ただそれだけで

嗚呼、今はまだ
彼奴のことを想うのも悪くないよ
「俺にしとけよ」なんて言わない
言葉を噛んで笑って見せた

泣いてもいいよ、傘になるから
平気なふりは もうしないでくれ
実らない恋 それでもいい
そうだよ、それは 僕も同じさ

静かになった二人きりの部屋
もう少しだけ このまま

あと少しだけ このまま

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

好きな人

閲覧数:14

投稿日:2015/01/12 19:00:19

文字数:668文字

カテゴリ:歌詞

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