第三十話 昔話のその先

 ――もうそろそろ、終わるかしら。
案外時間も待ってくれるものねえ。

 でも、あなたたち。
いつまでそうやって長々と昔話と寂寥に浸っているのかしら。


 もう、誰も待ってはくれない。


 私も待ってあげられないのよ。


 雪は、降り募るばかり。
思い出したなら後は早いわ。

 この後、あなたはどの道を選ぶんだい。
同じ道、それとも違う道かい。


 どのみち、あなたとあの子は切っても切れない。


 それをわかって、あなたはどうするんだい。




 ああ、どうか。
どうか私を許しておくれ。



 残酷だと、まるで人の心のない鬼だと、笑っておくれ。



 けれど、私にできることは――。








 ―――もう、このほか残っていないのだから―――。








ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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ノンブラッディ

閲覧数:106

投稿日:2013/01/19 09:20:28

文字数:358文字

カテゴリ:小説

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  • しるる

    しるる

    ご意見・ご感想

    本当にそれしかないのかい?

    本当にそれでいいのかい?

    本当にそれが彼らのためなのかい?

    と、投げかけてみるw

    2013/01/03 17:04:55

    • イズミ草

      イズミ草

      それは――結構後に出てくるかなー?
      忘れてるかも?(←おい

      2013/01/03 18:39:05

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