『帰蝶』

ひらひらと胡蝶が舞う
綾錦の羽衣身にまとって
晴れて故郷に帰りなんいつか
その背に敵の命を負って

止まるを知らぬ戦の日々
罪なき命は風前のともしび
恨みを込めて山睨んでも
敵止まることはありもせず

ついに結ばれた和平の条約
敵に嫁ぐ私の手に脇差
「あやつをころせ」との命令に
私はうすぅく微笑んだ

毒を隠した紋白の蝶
愛する家族に別れを告げて
「今生の別れなどさせぬ」
契りの言の葉を誓いにかえて

策略などと露にも知らず
嫁いだ敵は私を愛した
無邪気に笑う子供の声に
浮かべた微笑みが優しかった

使命が為と脇差手に震える私
そんな私の肩を抱きしめて
「さむいか、すまない」の言の葉に
人知れず涙が零れ落ちた

ひらひらと胡蝶がとまる
知る由もなかった北の土地に
故郷の山を越えられずとも
北の風に吹かれて舞い踊る

誓いを破られ、刃を折られて
嘆くあなたは私を手放した
「国に帰れ」といった言葉は
あなたなりの優しさなのでしょう

ひらひらと胡蝶は帰る
いつぞや誓った故郷の地へ
使えなかった刀は返します
人を恨まば、墓穴二つ

ひらひらと胡蝶になって
山越えてあなたの元帰りたい
たとえ血塗られた定めとしても
あなたの風に吹かれ踊りたい
今生の命、枯れたとしても・・・

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

帰蝶

『帰蝶(きちょう)』です。
以前UPした『疾風迅雷』で出てた暗喩の一つ、『蝶』。
戦国の時代、政略結婚として敵国に嫁がされた姫君の胸中をモチーフに書き上げました。
モデルは戦国大名・織田信長の妻・濃姫です。

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閲覧数:267

投稿日:2010/12/25 22:33:51

文字数:547文字

カテゴリ:歌詞

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