暗闇の中、一人いたあのころ。
 ただ、歌いたいという願いを持ったまま…音のない世界で一人孤独だった。

「あっ!」

 突然光が差し込んできて、眩さに目を閉じた。
 かつていた場所、近くて遠い音のあふれる世界。

「こっち!!!!みつけたよーーー!!!」
「ほんとだ。ミク姉に言われたとおりだ。」

 聞こえた声はとても元気な…力強さを秘めた二つの声。

「はじめまして、KAITOお兄ちゃん。私、鏡音リン」
「鏡音レン。よろしく、兄貴。」

 目を開けると、明るい双子が手を差し出していた。

「………。」

 驚きも嬉しさも音に出せなかった。
 長い間、音を出してなかった俺の声は、音にもならなかった。

 でも、二人は満面の笑みで、俺の手をとった。

「一緒にいこう。」
「一緒に歌おう。」

 つないだ手がとても暖かかった。

 一緒に、と…。
 そういってくれることがとても嬉しかった。

「お兄ちゃん?」
「兄貴?」

「あ…り…が…とう。」

 知らず、涙があふれていた。

「…KAITO…です。よろし…く…ね。リン…レン…。」

 二人が導いてくれたのは、音溢れる優しく暖かい場所。
 大切な家族いる居場所。



 俺を見つけてくれてありがとう。
 これからもずっと好きだよ。


『Happy Birthday To KAITO』
2009.02.14 Yamaha calendar birthday 

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

見つけてくれてありがとう。

 ボーカロイドが見直されたのは初音ミクからみたいです。
なので、構想では『ミクが兄さんを見つける』と考えていたのですが…。
 KAITO兄さんが見直されて、兄さんの作品が出てきたのは、
リン&レンが誕生してからだとWikiなどで調べて、双子になりました。
 祝ってくれてありがとうって、逆にKAITO兄さんに言われそうだ…。

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閲覧数:318

投稿日:2009/02/18 21:41:14

文字数:615文字

カテゴリ:小説

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