「もう会わないようにしよう」


俺がそう言った瞬間の君の顔。
目を見開いて、その目からは今にも涙が零れでそうだった。

その目で真っ直ぐに見つめられるのは辛く、俺は足早にそこから逃げ出した。



あぁ、俺は、グミよりずっと、



―――天の邪鬼で弱虫。


天ノ弱、なんだ。





【はんたいことばの愛のうた3 -グミヤver.-】




グミは「僕は天の邪鬼だよ」って言ってたけど、俺はグミの可愛い所を知っている。

照れ隠しで筋の通ってない嘘を付く事。
嘘と嘘の間に本音が少し混じっている事。
抱きしめると真っ赤になりながらちょっとだけ腕をまわしてくる事。

俺はそんなグミを知るたびどんどんグミが好きになって。


……それは、今も変わらない。


でも、俺は無口だし、分かりにくいし、グミに迷惑ばっかかけてしまう。



―――こんなんでいいのか?

必然的に沸いた疑問。

―――こんなヤツと付き合っていたら、グミが不幸になるだけじゃないのか?

疑問はだんだんと大きくなっていって、結論へと辿り着く。


―――グミの隣に、俺はいない方がいい。


身勝手だって知ってる。でも、グミにはもっと素敵な誰かと幸せになってほしいから。

天ノ弱な俺はその気持ちを言葉にすることも出来ずに、ぶっきら棒に突き放してしまった。




……これで良い訳がないと知りながら。




*******




“僕は君の居ない毎日を満喫しているよ?”

“僕は君の事なんか忘れたけどね。”


グミの言葉が胸に刺さる。

グミの表情から、グミの声から嘘だって見抜けても、
……いや、だからこそ、それらは刃となって俺に突き刺さるんだ。


グミと別れて二週間。
その間にグミはまた一段と大人っぽくなって。

俺の知らないグミが増えていく。


…俺が、あの関係を壊した癖に。
……グミを知る資格なんて無い癖に。


そんな思いとは裏腹に、多分付き合う頃よりもっと大きくなった気持ちが俺の中で騒ぐ。





―――なぁ、俺はこの感情をどうすればいい?




消そうとした。

捨てようとした。

他の女の子にあげようとした。


でも……、どれも出来なかったんだ。
どうしても、グミが頭から離れなくて。


進んでいくグミの、後ろ姿を見送る事しか出来ない俺は、



まだ、天ノ弱のままで。




「だけど、もう少し、もう少し待ってくれるなら。俺は君に―――――…」






ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

はんたいことばの愛のうた 3 -グミヤver.-

グミヤ視点です!
どっちも天ノ弱とか、面倒臭そうなカップルだn((作者が言うなしw

なんか、終わりがgdgdになりそうな…(いつもだろ;


素敵過ぎて泣けてくる本家様↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14583646

閲覧数:326

投稿日:2011/11/06 20:48:05

文字数:1,045文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • 姉音香凛

    姉音香凛

    ご意見・ご感想

    ぬおおおおおおおおお(((NOと言いたいらしいですw

    やっぱり天ノ弱は最高ですねっ!(´;ω;`)ブワッ
    まさかの両方ツンデレだったとは・・・!((違うだろww

    2011/10/26 18:18:12

    • 芽莉沙

      芽莉沙

      れっちぃ☆さん>>
      こんにちは!読んでくれてありがとうございますっ><

      いやいや、それほどでm(((殴
      れっちぃさんの天ノ弱が素敵だったので、参考にさせてもらいつつ、ネタが被らないよう頑張りましたよ(`・ω・)b

      わわ、ありがとうございます!頑張ります!(gdgdにならないように^^;


      香凛さん>>
      ど、どうしました?w

      そうです!ツンデレ×ツンデレ!((違
      なんておいしいんでしょうk(((ry

      メッセありがとうございます><

      2011/10/26 20:07:05

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