「失礼しますよーっと」
私は今、掃除のおばちゃんとしてキヨさんの部屋に入っている。
もちろん嘘だけど。
この話の発端は、遡ると昨日の事になる。
「掃除をしましょう!」
食事中、そう切り出したのはゆかりんだった。
「・・・いきなりどうしたの?」
「そうよゆかりん、年末ではないですわよ?」
「いあうざい・・・じゃなくて、年末じゃないのがミソなのよ」
つまり、暑いときこそ部屋をさっぱりと、ということらしい。
「それは良い案ですわね!」
「スッキリするもんな、俺も賛成」
なんか皆乗り気だな・・・ってキヨさんが困った顔してる。
キヨさんが掃除苦手とか、何それ萌えですk
「明日、どうしても出かけないといけなくて・・・」
ああそうかい。そんなことだろうと思ってましたー。
というか、だったらこうすれば・・・!!
「じゃあリリさんがやったら?」
「何でアタシなんだよ!?」
「ではLilyさん、宜しくお願いします」
「え・・・」
ということでこの場は、リリさんがキヨさんの部屋を掃除することになったんだけど。
「るかぁー、キヨテルの部屋もやってよー」
「わたくしも部屋の掃除がありますし、他の方に頼んでください・・・」
私がお風呂から上がると、リリさんとるか様がそんな話をしていた。
「すぅはさ、なんであの時アタシに振ったんだろね」
「それはキヨさんの目がリリさんを見ていたからだよ?」
「うわお前いきなり背後から来るな」
「ごめんごめん、じゃあお詫びとして私がキヨさんの部屋掃除しようか?」
「え?いいのか?」
「すぅさんなら、幼くてもこの家の家主ですもの。本来適任ですのよきっと!」
幼くてもって、もう15ですけど。
「ま、とういうことだし、この私にまっかせなさーい!!」
「よっしゃラッキー!」
そして現在に至る、というわけだ。
「なんだ、案外綺麗じゃん」
キヨさんの部屋は・・・まあ、掃除する必要がないくらいにはきれいだった。
少し拍子抜けしながら、私は宝探しという名の荒らし行為をすることにした。
だって、キヨさんの部屋には面白そうな物がありそうだし!!
にしても、普通の部屋だ・・・。
こういうときは戸棚とかに面白い物があるんだろうけど、流石に私服を見たいとは思ってない。
とりあえず机を・・・って、キヨさんや。
何で日記をこんな無防備に置いてあんの!?
普通に考えて、日記って黒歴史でしょ!?
まさか見られたいの!?まさかのドM疑惑発生!?
・・・とにかく、この日記の中身を見るか否か・・・。
まあ、見ないなんて選択肢はないですけどね!
ということで、オープン!
《今日から日記をつけようと思う。
そう思ったのは一通の手紙が届いたからだ・・・・・・》
とりあえず要約すると、ボカロにならないかベイベーという手紙が来てからの日記らしい。手紙一枚でボカロになれんのかうらやま。
ん?その少し後の日記に赤い星印が?
《今日、先生達にしか知らせずこの地を去ろうとしたらリリィさんに会った。どうやら、異動を記載している新聞を読んだようで、涙目でこちらに迫ってきた。
(以下リア充すぎて中略)また彼女と逢えるときが来るのか。一目見るだけでもいいから、逢いたい。》
な、なんだってぇーーーーーーーー!?!?!?
なんつーか、衝撃すぎて私ビックリよ!?
だって・・・。
「リリさんのファーストキスは私が貰おうと思っていたのに・・・」
実は中略部分にキスしたみたいなことが書いてあった。
キヨさんは生涯の敵だ。私が決めた今決めた。
その後は、東京に行ったこととか、他のボカロと会ってることとか、普通の日記なんだけど。
ある一点を除けば、だけど。
ということで・・・・・・
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あんバター
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