例え、堕落だろうと―――
何時か、全て昇ろう―――


走れ、走れ、約束を果たす為に。想いを届ける為に。例えその道程で誰を刈り取ろうと、構いはしない。
この想いよ、どうか流れてくれ。例え、それが誰を忘れる事になろうとも。

今すぐに行くわ。永久の道程だって駆け抜けて、貴方の元へと辿り着くの。
貴女は諦めないでしょう。ですが、二人の路はもう交じわらないのです。

すぐに会えるもの、待っててね。ちゃんと辿り着いてみせるから。
貴女の歌うあの手毬歌は、どんなに待っても聞こえない。追憶の中の歌声も、やがて薄れて消えていくのです。

約束を交わした遠いあの日は、何時の冬の日の事でしょうか。永久を誓った約束を、あの手毬歌を唄うのです。現世で叶わぬならばせめて来世でと、叶うと信じて共に堕ちた日を歌いましょう。

久遠の旅路は、貴方には越え難いのです。生者である貴方は、黄泉平坂に怖じるのでしょう。
久遠の旅路すらも飛び越えて、貴女は黄泉平坂を駆け抜けるのでしょう。
この身が堕落に相応しいモノになっても、私はただ貴方の為に駆けましょう。
再び僕の前に現れた貴女の姿が異形のそれに堕ちていた時、果たして僕は貴女を愛せるのでしょうか・・・

久遠の旅路すら駆け抜けて、私は貴方の元へ辿り着いたわ。貴方と共に在れないのなら、私のこの手で刈り取りましょう。共に在れるその日まで、何度だって刈り取ってみせる。
久遠の旅路をも飛び越えて、禁忌の門を開いた貴女の姿。その異形の姿に、後づさりする僕を変える為に。僕は二度目も、貴女の手に委ねましょう。共に在れる日まで、何度刈り取られようと構わない。

奈落へ、堕ちよう。
奈落へ、行こうか。


君と―――

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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【勝手小説】手毬歌・3 心中二人【mayuko様オリジナル】

手毬歌、堂々(?)完結です!
今回は原曲歌詞がリンレン同時パートである関係上、リン側の直後にレン側を載せて書いています。見にくいかも知れませんが、言葉遣いの端々は変えてます・・・一応。
読んで頂き、ありがとうございます!

閲覧数:196

投稿日:2011/03/26 16:07:17

文字数:718文字

カテゴリ:小説

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