かじかんだ手でかき分け進むと
星が照らす道が見えた
息を切らして進むぼくに
夜空のファンファーレが鳴り始めた
壊れかけたコンパスが 何を指してるかも知らぬまま
ぼくは何かを変えようとして リュックを背負って飛び出した
寒さは気にしてないし 怖くもないと言い聞かせた
星の光を拾い集めたら
世界がぼくのもののようで
膝の傷は勲章に見えた
このままずっと踊っていようかな
コンパスが指し示す場所まで あとどれくらいだろう
きっと見たことも聞いたこともない場所まで 続いているんだろう
寒さは感じなくなって ぼくは空に近づいてきた
星の欠片を拾い集めては
ファンファーレを浴びて踊った
最後のキャンディー口に入れて
世界を動かす鼓動を続けた
鋭い風に吹かれながら ぼくは踊っていた
光の雨をその身に浴びながら
コンパスを 高く投げ上げた
瞬間、世界は軽くなって
ぼくの目の前に壁はなかった
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