どのくらい時間が経ったのだろう
私がこの部屋に行き着いて、そして塞ぎ込んでしまってから
窓を見下ろして目に映る地が今の私にはお似合いなのだろう
いや、この場所からその地に降り立つ資格さえないかもしれない・・・
宇宙を見上げれば澄み渡る純の青
帰りを待ち侘びているその姿は
今となっては皮肉にしか思えない
何故こんなに落ちぶれてしまったのか
考えたくもない、惨めな話だ・・・
こんな毎日を過ごして私は朽ち果てていくのだろうか・・・
私だって少しは努力したさ・・・
精神的な空想で鳥の感覚をかすめ取ったけど
季節が思い通りにいかなくて
風の行方を見失ってしまう
精神的に空気の流れをつかもうとしても
水の香りが呼吸を乱して
大気を消し去ってしまう
三日月が私の様子をおそるおそる探る夜は
カーテンを閉めて明かりの流れを
床にうっすらと映し出していた
私はもう自分でさえも薄い影でしか
見ることができなくなっていた
暗がりの中でも傷は痛み
喉は燃えて声を枯らし
瞳は焼き付いて色を朽ちらせ
耳は不協和音が静まらず
軟炭と化した躰はひび割れ
鈍い音と共に骨が剥き出し
生えてくる髪は灰になって崩れ落ちる
この役目を終えた羽根とともに・・・・
こんな時、心が沁みて感性が鋭くなる・・・壊れるくらいに
あの・・・あの時の私にはもう戻れないのでしょうか
あの・・・あの頃の私の姿は願望だったのでしょうか
儚い夢だったのですか、私の羽根を・・・返して・・・
返して返して返して返して返して・・・・
気がつくとそこは黒の海辺だった・・・
いや、そう見えた・・・私の目には・・・
ひとひらの白い羽根が目の前に落ちてきた
それは私の最期の・・・最期の白い羽根だった
真っ二つに折れた翼はちりじりに焼き付いて
背中を焦がしていた・・・屈辱的な映像が
今も脳裏にしっかりと原色で焼き付いている
何故、そんな状況に陥ったのか・・・
心は開く力をもたず、記憶は自らに封印を施し
今となってはわからない・・・私が居ることさえ
自分の価値、在り方、生きる術・・・総てが無価値なもの
そんな時、心が蝕まれて感情を失くす・・・壊れたくらいに
あの・・・あの時の私にはもう戻れないのでしょう
あの・・・あの頃の私の姿は願望だったのでしょう
儚い夢だったのですね、私の羽根・・・は、羽根?
か、返して・・・返してください、お願い返して・・・・
深い夜、一度死んだ彼は再び部屋の隅で旅立ち
生きていたのか答えがでなかった時間を過ごした顔で
二度と却って来ることはなかった部屋を静かに見下ろしていた
この役目を終えた翼とはいえぬものとともに・・・・
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