冬の冷たい風に吹かれて
堪らず温もりを求めて
月明かりに手を伸ばした
選び取った運命だけが正しいのだと
勘違いしていたんだね
君の靴の方向が僕に向いていなくても
嘘をつくとき瞬きの数が多くなる癖にも
目を瞑ったけど口に含んだ水も飲み込めずに居たよ
君が選んでくれた本も
あの日湿気らせた煙草も
忘れるまで取っておくね
運命じゃなくて偶然なら嬉しいって
その方が大切にできるって
笑い合った日のことを今更思い出した
君の声も匂いも思い出せずに居るのに
衣擦れの音がしない部屋は
目を瞑ったけどいつまでも慣れなくて寂しくなるよ
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