『うわぁっ』

僕の足元には土と…血が広がっていた。
血の跡を辿って行って,何があったかも分かってしまう。
なのに,僕は歩いていた。
気になった。

死体の側にいた,金髪の少女が。

童話に出て来る[不思議の国のアリス]みたいな格好をしていて
目は青いけどどこか淀んでいると思った。

その女の子と目が合っても,目は逸らさなかった。
正しくは[逸らせなかった]。

「見つけた。秘密。あたしの。秘密。見た。




だから。死んでもらわなきゃいけない。
林檎は渡さない。」

僕には何が何だか分からない。
林檎?そこまで美味しい林檎なのだろうか。
でもそんな事であればこんな殺気に溢れた目はしなっ…

『痛っ』

足元に広がる血。
僕もあの死体の様になる?
そんなの嫌だ。

「林檎,欲しいんだろ?」
『待って!僕はどうして林檎に君が執着するのか全く分からな,』
「嘘を付け。そうやってまた私達を御前らは殺す。だったらその前に…」
『じゃあ!!!!!!!!』
「?!」

いきなり僕が強気になったのを見て,彼女はびくりを身体を震わせた。
あきらかに仰天し,焦っている。

『契約をしよう』
「け,い…や…く?」

何が僕をここまで動かしたのだろう。
1つ分かった。

( 彼女の側にいてあげたい___ )

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Apple Alice ...3

閲覧数:124

投稿日:2011/03/19 18:30:37

文字数:552文字

カテゴリ:小説

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