「アイの栞」

だからここにいたんだと
確かに思い出して
抱きしめた 花束と


あたりまえが灰へと変わっていく
私のことは忘れていいよ
曖昧に笑う姿を
この鼓動が呼び起こして

色づく世界に想い閉じ込めた
君の名を指でなぞってみても
何にも変わりはしないか
呟く声だけが空に溶ける

神様だって 独りきりは嫌で
人類生みだして 生きてこれたんだろ
だからこの僕だって 独りきりは嫌なんだ
叶わない願いだとしても

僕が君の為に 今から歌うから
君は僕の隣で 笑ってて
朝焼け色から 始まる今日が
並ぶ影を 過ぎしものへと 染めてく
綴られた過去の デリート許してよ
めでたしめでたしまで 手を取って
息づく世界が まぶたを落とすと
僕を呼び返す あの声がする


鼓動が重なる そして笑い合う
離さないと誓ったとしても
それでもどうしようもなく
世界は君だけを拒んでいく

彩られた 景色も枯れ果てた
あのぬくもり求め また巻き戻してく
そっと伏せたまつげの 奥の澄んだ幸せに
穢れた僕を映さないで

もしも話だけど この刹那に全て
灰となって消えゆく としてもさ
その瞬間に僕等 一つになれる
幸せでしょ(笑)? そんな冗談言えたら
さよなら繰り返し 慣れすぎたこの手を
握り返すその手が いなくなって
それでも独りで 笑っていれる
残酷さなんて 救えやしない


ねぇ どうして悲しそうなの
もう 私を嫌いになったの
それでもいいよ でも終わる前に
あなたの歌声 もう一度だけ


哀に溺れていた 瞳は霞むばかり
それでも会いたくなってしまうんだ
神様も呆れ 笑うだろうけど
僕にできる合図を送るよ


僕が君の為に 今から歌うから
君はちゃんとそこから 聴いていて
にじむ文字さえも 愛しく思う
この感情 忘れぬように紡いで
綴られる未来に 『二人で』はないけど
君の分もその先 へ行こうか
やがておとずれる 再会を願い
色褪せないこの アイを託して

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

◎アイの栞

いつか、また。

閲覧数:232

投稿日:2017/03/28 22:06:33

文字数:830文字

カテゴリ:歌詞

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