あたしは赤ずきん。

だけど
赤いずきんは被ってないの。

あたしがいつも被ってるのは
真白いずきんなの。





あたしが「赤ずきん」って
言われるのには
怖い出来事が起こったからなの。
それまでは「凛」だったの。
いまも「凛」なんだけれど。





その怖い出来事は
あたしがまだ幼かった時のこと。
あたしがお婆様のお家に
お使いに行ってた時のこと。

あたしのお家は
誰かに燃やされたの。
お父様とお母様も燃やされたの。




お婆様も狼に食べられた。

童話じゃないんだから
誰ひとり助からない。





あたしはひとりぼっちになった。誰も信じられなくなった。

だからあたしは
お婆様のお家から銃を持ったの。


それから街に行ったの。
誰ひとり許さないの。
お父様とお母様の敵を討つ。





街に行くと
ピアノを弾く音が響いてた。

あたしはその音を聞いていたの。聞き慣れた曲。

お母様があたしに弾いてた。
「こんぺい糖の踊り」





誰がピアノを弾いてるのかしら?優しくて綺麗な音。



だけどあたしは
街を消さなきゃいけないの。















「すいません」





あたしは近くの人に話しかけた。
その人があたしを指さして
震えながら叫んだの。
「まだ生きてた」と。





ああこの人も悪い人なの。















...ドンッ!!










銃の音がなってすぐ
あたしが話しかけた人は倒れた。




「キャーーー!!」
誰かが悲鳴をあげた。










ドンッ!!

あたしはすぐその人を撃ったの。




...ドンッ!!

...ドンッ!!

...ドンッ!!

...ドンッ!!





あたしは立て続けに撃った。

返り血で服が真っ赤に染まった。










ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

怖い赤ずきんのお話


なんか書きたくて...笑



閲覧数:143

投稿日:2010/12/12 17:06:54

文字数:792文字

カテゴリ:小説

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