「リノリウムと御伽噺」
「いい子ね」
縋りついた言葉に
踊らされてた 舞踏会
手をとる人の影はなく
おんぼろに 踏み潰された音を
気づかぬふり 見てないふり
仮面で真実を隠してる
見上げてた 白い天
流れ込む 雨粒は
傷を癒す愛なわけなく
啼いて 寝て起きて 朝がきて
でもなにも変わらないこと
その事実気づいてたけど 夢を見てたかった
嘘つきはおおかみに
食べられて 永久のばいばい
口を開けて 見てろよ いい子な 僕を
劈く 膜を揺らす声々
青く光った 箱の中
羅列が僕を急かしてく
より深く かじる爪の悲鳴に
気づかぬふり 見てないふり
コンパス机に突き刺して
なぜ僕は いまここに
いる意味が あったのか
答えはほら僕の右手に
哭けよ 嘲笑うリノリウム
いままでの是非を乞いて
哭き喚き許される世界なら あちらです☞☞☞
灰かぶり復讐劇 報われるいい子の努力
シャープペンで紡いだ黒から
啼いて寝て起きて朝が来て
毎日が当たり前だと
その事実すら幸せなのだと 気づかずに
理想に盲目すぎて
溺れてくピーターパンへ
優しくていい子な人に
なりたかった物語でした
********
「りのりうむとおとぎばなし」
「いいこね」 すがりついたことばに
おどらされてた ぶとうかい
てをとるひとのかげはなく
おんぼろに ふみつぶされたおとを
きづかぬふり みてないふり
かめんでほんとうをかくしてる
みあげてた しろいそら
ながれこむ あまつぶは
きずをいやすあいなわけなく
ないてねておきて あさがきて
でもなにもかわらないこと
そのじじつきづいてたけど ゆめをみてたかった
うそつきはおおかみにたべられて とわのばいばい
くちをあけて みてろよ いいこな ぼくを
つんざく まくをゆらすこえごえ
あおくひかった はこのなか
られつがぼくをせかしてく
よりふかく かじるつめのひめいに
きづかぬふり みてないふり
こんぱすつくえにつきさして
なぜぼくは いまここに
いるいみが あったのか
こたえはほらぼくのみぎてに
なけよ あざわらうりのりうむ
いままでのぜひをこいて
なきわめきゆるされるせかいなら あちらです☞☞☞
はいかぶりふくしゅうげき むくわれるいいこのどりょく
しゃーぷぺんでつむいだくろから
ないてねておきてあさがきて
まいにちがあたりまえだと
そのじじつすらしあわせなのだと きづかずに
ゆめにもうもくすぎて
おぼれてくぴーたーぱんへ
やさしくていいこなひとに なりたかったじんせいでした
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