想像フォレスト【自己解釈】
投稿日:2012/02/01 23:23:41 | 文字数:2,152文字 | 閲覧数:19,992 | カテゴリ:小説
本家様:http://www.nicovideo.jp/watch/sm16846374
私が本を読んでいると、夏の爽やかな風が、窓をノックした。
「なんだろう?」そう思って私は窓を開けると、
部屋に鳥の声が響いた。もしかして、鳥さんが遊びにきてくれたのかな?
私は読みかけの本を置いて、
「どこからきたんだい?」と笑ってみせた。
たぶん鳥さんはその方には居ないのかもしれない。
だって、私は目隠しをしているから。
そんな、午後三時です。
≪想像フォレスト 【自己解釈】≫
世界は意外とシンプルに出来ている。0と1だけで……表現は難しいかもしれないけどそれくらいで表現できそうなくらいだ。
だから、複雑に怪奇した私なんて、誰にも理解されなくて、昔から私は独りぼっちだった。
でも、お母さんはいつも私に、
「大丈夫だよ」と楽しく話してくれた。
私は町外れにある森の奥深くにひっそりと佇む家で暮らしていた。ずっと一人暮らしだけど、誰もやってこないからなれちゃった。せいぜい鳥さんが毎日私の焼くクッキーを目当てにくるくらいかな。
「目を合わせないで!」
固まった心。独りぼっちで元に戻すのを諦める。
時折、そんなことを思い出す。けどもう慣れてしまった。
「ふわぁ……。もうこんな時間かぁ」
気づいたら鳥さんは居なくなってたし、日は傾いていた。時計を見ると4時過ぎくらいだったと思う。
私は立ち上がってさっきまで読んでいた本を本棚にしまった。いろんな本があるけどまだ読み終わらない。たぶん、私が死ぬまでに読み終わらないんじゃないかな、とか思っちゃうくらいだ。
私はこういう体だから、目に写った無機物≪モノ≫にしか安堵することは出来ない。外に出たらすぐ理解されなくて、排斥しようとする。だから私は外になんて出たくない。
「アラビアンナイトかぁ~……。
いいなあ、私も旅がしたいなぁ……」
だから、私は物語の中でしか知らない色んな世界に、少し憧れる。
別にそれくらい。
許してくれる、よね?
私は毎日そんな理不尽なことを思い浮かんでしまう。
けど、私の中じゃ、それが案外人生なんだよね。
ねぇ、いつか突飛な未来を想像して、膨らむ世界がノックするのはありますか?
出来れば、今日か明日にでも。
……なんて妄想なんてして外を眺めていると、
「ここか……」
突然にしゃべり声が聞こえてきた。
「!!」
私は驚いて飲みかけのハーブティーを机中に撒き散らした。もし、鳥さんがいたら驚いて逃げて私がここにいるのがわかってしまったのかもしれない。
「どうしよう……」
とりあえず私は下に降りて、ドアの向こう――きっと、その声の元がいる――を見つめました。
「目を合わせると、石になってしまう」
私は母親から聞いたことを思い出す。
「私たちの目は成長すると赤くなる。
その赤は見るものを凍りつかせて、石にさせてしまうの」
私の目もそうなっているらしくて、時折鏡を見つめていた。写っているのは、私の赤い目。
だから物語の中じゃ私たちって、怖がられる役ばかりで、仲良くしてくれるなんてないんだ、ってことは知っていたんだ。
トントン、とノックがドアのむこうから響いた。そんなのは初めてで、緊張なんてもんじゃ足りないくらいだった。なんだろう、『恐怖』すら浮かんでいたのかもしれない。
ねぇ、私が想像していた突飛な世界は思ったよりも実に簡単にドアを開けてしまうものでした。
人間が嫌いだった。
母親が、死んだ訳を私は目の前で見たから。
私が数年前、人間に虐げられた。恐らく……珍しい存在と思われたから。
そしてそれに気づいた母親が私を守ろうと“力”を使って――死んでしまった。
だから、私はずっと一人。ずっと、ひとり。
扉は唐突に開かれて、誰かが入ってきた。私はただ、目を塞ぎ蹲っていた。
その人は驚いていた。だから、私は言った。
「目を見ると、石になってしまうんだ」って。
その人が、微笑んだのを、覚えている。
「僕だってさ、石になってしまう、と怯えて暮らしてたんだ。
だけどさ、世界は案外怯えなくていいんだよ?」
その人はそう言って私に服を着せた。なんだろう、この服は?
「これはパーカーっていうんだ。
君も、メカクシするんだろう?
これはそういう人にいい服だよ」
「……ありがとう」
「うん。お礼はいらないよ。
そうだ。君って世界がわからないんでしょう?
教えてあげるよ。うーんと、ちょっと待ってね」
そう言ってその人は薄い栞に近い何かを取り出した。
「これは、iPodだね。
いろんなことがわかるんだ……。
ほら、これを耳に当てて……」
その人は、紐みたいなものを私に差し出す。私は言われるがままにつける。
そして。耳に音が響いた。
世界は、やっぱり想像よりも素晴らしかった。
心の奥に溢れていた想像は、世界に少し鳴り出していた。
ねぇ、突飛な未来を教えてくれたあなたが、もしまた迷ったときは、私がここで待っているからね?
私は、その人に言った。
夏風が今日もまた、あなたのくれた服のフードを少し揺らす。
私に似た人間は、今日もまたこの服を着て、フードを被っている。
End.
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【リンちゃんなう!】続・リンちゃんは誰にも渡さない!←【自己解釈】
「レンッ!レンッ!ねぇ、レンってばっ!」
私はレンの頬を叩き続ける。
しばらくすると「う~ん」という、レンの呻き声。
あ、気絶しただけなんだ、と気づき、私は叩くのをやめる。……レンの頬が赤く腫れてるのは気にしないでおこう。
とりあえずレンをベッドに運ぼうと、レンを抱き起こした。
【リンちゃんなう!】続・リンちゃんは誰にも渡さない!←【自己解釈】
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Triangle 中 レン視点ver
揺れる心。
<Triangle 中>
レン視点。
まだ心臓がドキドキしてる。
あー・・・。これでリンが振り向いてくれたらいいな・・。
Triangle 中 レン視点ver
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【自己解釈】Fire◎Flower【halyosy】
最初から、君を・・・
ーーーFire◎Flowerーーー
いつもは閑静な街も、一時の賑やかさを取り戻す祭。道沿いには多くの出店が軒を連ね、すれ違う人々は一様に笑顔を浮かべていた。
わぁっ、と歓声が上がる。夜空を彩る、鮮やかな花火。
ドン、ドドン、と体を突き抜けるような大きな音を上げ、絶え間なくその花を咲かす。
【自己解釈】Fire◎Flower【halyosy】
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【ACUTE】歪んだ愛は、激化して 2
*Miku side
「ん…」
鬱陶しいくらい眩しい陽光に目が眩む。
太陽はもう南中高度に達している。
と、いうことはもう昼だ。
【ACUTE】歪んだ愛は、激化して 2
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【ACUTE】歪んだ愛は、激化して 3
*Miku side
男の「アイシテル」は信用しちゃいけない―――
誰かが言ってた、この言葉。
カイトは私ではない誰かにも言っているのだろうか、「アイシテル」と。
心当たりはあった。
【ACUTE】歪んだ愛は、激化して 3
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カゲロウプロジェクト 04話【自己解釈】
「ほんとにこんな山奥にいるのか? キド」
『そんなめんどくさいことでいちいち通信するな。“ヤツラ”にバレてしまうだろう』
「そんなこと言っても、バレないさ。きっと、ところで本当にこんな山奥に家なんてあるんだろうな?」
『なかったときは私が責任をとろう』
カゲロウプロジェクト 04話【自己解釈】
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【ACUTE】歪んだ愛は、激化して 1
*Miku side
「え?今日も…会えないの?」
ケータイを肩と顔ではさみながら、クローゼットを開けて服を選んでいた所に舞い込んだのは、もう珍しくないドタキャンだ。
仕方ないのかもしれない。
あっちは仕事もしてて、こっちはまだ呑気な大学生なんだから。
【ACUTE】歪んだ愛は、激化して 1
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Triangle 上 レン視点ver
もうこの時から俺達の運命は変わっていたんだ・・・・・。
<Triangle 上 レン視点ver.>
「ふわああ・・・。眠・・・。」
俺はいつものように、朝学校へ行く。
友達もいるし、スポーツは大好き。
Triangle 上 レン視点ver
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【リンちゃんなう!】リンちゃんは誰にも渡さない!←【自己解釈】
俺はいつものように、自分の部屋でだらーっとしていた。
そんなときだった。
ガチャッと、ドアの開く音に俺は向くと、そこにはミク姉とルカ姉。
「どうしたの?」
俺は二人に訊く。
【リンちゃんなう!】リンちゃんは誰にも渡さない!←【自己解釈】
はじめまして。小説を書いている者です。
「ぱんなぎ」名義でオリジナル曲を制作しています。詳しくはこちら→http://www.nicovideo.jp/mylist/33072476
近況:歌詞を全部消しました。
現在、『QUEST V』というファンタジー小説を書いています。ぜひご覧ください。
相方さんとリレー小説『僕と彼女の不思議な日常』書いてました。タグ検索には『【リレー】僕と彼女の不思議な日常』を入力してみてください。
僕と彼女の不思議な日常は漫画化しています。pixivにてご覧ください。(投稿時に宣伝イラストを投稿します。)
そして、今は『僕と彼女の不思議な夏休み』を書いています。タグ検索には『【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み』を入力してみてください。
今書いているもの→http://piapro.jp/t/nYtT
なにかありましたら、メッセージで。