今回の登場人物
ゼファー
いつでも冷静な死神。今回の主人公。
ノルチェ
地の人。不治の病を患っている。
クード
人思いの死神。人を大切に思っている。
―昔々、それはまだ死神が居た頃のお話。
死神は、人間界の人たちの事を「地の人」と呼んでいました。
死神には、地の人の寿命が見えていたので、神様は死神に仕事を与えました。
神様が与えた仕事は、死が目の前の地の人のそばに居てあげる事です。
ですが、地の人に死神は見えません。
中には地の人に恋をする死神も現れ、死神を辞めたいと言う者も居ました。
鎌を持ち出して、自ら命を絶とうとしたという説もあります。
ですが、死ぬ事はできませんでした。
神様は、「神なる者は人にあらず。」と死神たちに言いました。
そんな世界のお話。
―死神界―
ク「また一人死んでしまった・・・。」
ゼ「人というものはそういう生き物だ。」
ゼ「しかし、神という存在は退屈だな。人の死をそばで見るなど、余りいい気味ではない。
ク「そうだな・・・。」
神なる者は人にあらず。それはつまり、死ぬ事ができない。永遠の退屈からは逃れられないという事だ。
ゼ「クード、人の死を悲しむという事は、心の優しい奴だ。だが、いつまでもその感情を引きずっていては、次の事に取り掛かる事はできないぞ。」
ク「人一人死んだってのに、なんでゼファーはそこまで冷静でいられるんだよ?」
ゼ「・・・もう何度も目の当りにしてきた。慣れたくは無かったがもう慣れてしまった。」
クードは何か言いたげな顔をしていたが、どこかへ去ってしまった。
「俺も下へ降りるか・・・。」そう言って、ゼファーは人間界へ向かった。
―人間界 市場にて―
市場へ向かった途端、ゼファーはある少女に目を向けた。その少女の寿命は、後1日らしい。
どこか寂しげな表情をしていた。「視て見るか。」と、心の中で呟き、少女のそばに駆け寄った。
しかし、少女は突然倒れた。近くに居た人が、少女を病院まで運んだ。
―人間界 病院にて―
ゼファーが追った少女は、不治の病を患っていた。少女は、医者からもうそんなには長くないと言い渡されたにかかわらず、驚き一つ見せない。
少「も・・・して」
医「ん?何かな?」
少「もう殺して」
その場に居た人はみんな固まった。まだ幼いこの少女は、自ら死を選ぶのか・・・。
医「何いって・・・」
少「幼い頃から家に居てばっか。14歳になっても友達1人できなかった。外の世界を知れなかった。
もっと知りたかった。なのにもう死ぬんだったらいっその事殺して。もう生きたくない。楽しくな
い。」
そう言った後、少女は崩れたかのようにずっと泣き喚いた。
周りに居た人たちは、少女に言葉一つ掛けられない状況であった。
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kaede_123
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