~プロローグ~
S県某所を流れる小さな川。
そこにある古い伝説。
「頭から落ちた者は二度と同じ姿では還らない」
「ただし試練を乗り越えた者だけは時を超え別の生を受けて再び現れる」
その言い伝えは人々の記憶から忘れ去られようとしていた。
その川の名前は・・・
A1
10秒前に出会った君は
なぜだかやけにそわそわしたそぶりで
45秒後に僕の目を見て
プロポーズをすると予言をした
B1
イラッときた私思わず手が出た
彼は綺麗な放物線を描き
B2
川はまるで生きてるように
彼を飲み込んだ
予言の時間がもうすぐ迫ってる
あと五秒
C1
どうしよう私 殺人犯になるの?
塀の中で青春なんて冗談じゃないわ
今からでも遅くない?飛び込んでみようかな?
でも忘れてた 私 泳げない・・・
間奏・彼
紫の髪の少女に吹き飛ばされた私は川原で目を覚ました。
見慣れた川、通りなれた橋、でも何かが違う。
街にはバラックが目につき、線路には機関車が黒い煙を吐きながら乗客を満載して走っていた。
「ここは戦後なのか?」どうやら時空川の伝説は本当だったらしい。
素性のしれない人間が自然にまぎれこめるという意味では不幸中の幸い。
何不自由ない暮らしに慣れきったふやけた身体に鞭打ち何とかこの時代を乗り切った私は
平成の記憶を駆使して高度成長期に株や不動産で巨万の富を築いた。
しかし心の中にぽっかり空いた穴。それはあの日あの川で出会った少女が残したものだった。
私はまたあの場所に立たなければならない。同じ日、同じ場所でもう一度。
時間は金では買えず皆に平等に訪れ、私の身体から健康を奪っていった。
もう長くはない、そんな予感を胸についにその日が訪れた。
私は道端にうずくまり泣いている少女の肩にそっと手を置いた。
彼女はふりかえってこういった。
間奏・ゆかり
私は体から急激に力が抜けていくのを感じた。
気がつくと川沿いの道にすわりこみ、
「とり返しのつかない事をしてしまった・・・」
と譫言のように何度も繰り返していた。
できることなら時間を巻き戻してもう一度やりなおしたい。
一時の感情の高ぶりに身を任せてしまった事を激しく後悔する私。
そんな私の横で川は何事もなかったような穏やかな水面に鴨さえ浮かべているのだった。
「鴨かわいい♪」と思いながら、ふと私はこの川の伝説を思い出した。
この川に頭からおちたものは別の生をうけ再びこの地に戻ってくる、ただし変わり果てた姿となって。
私はその伝説が真実であればいいと願った。
どんな姿で戻ってきても彼のことを一生愛そう、彼の事だけを見つめ彼の幸せのために生きようと。
気がつくとわたしの肩にふれるものがあった。節くれだった老人の手だ。
振り向くとそこには彼がいた。
科白
「あ、あの・・・」
「結婚して欲しいな、なんて」
C2
いいのかいわしは 自家用ジェットを
燃えないゴミに出すぐらいの大金持ちで
入籍後君は遺産目当ての女と
後ろ指をさされることになるぞ
C3
気にしないどうせ一秒だって私
世間を気にして生きたことなんかない
それよりも二人に残された時間を
あなたのそばで生きたい 時空川
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<A-1>
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<B-1>
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衣泉
「タイトル未定」
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[1番Aパート]
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みそ
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