マスターはさっきから電話ばっかしてる。俺がいくら呼んでも「しっ」って口元に人差し指をあてながらあしらわれっぱなし。
まじでつまんなすぎる。
今日に限ってリンはミク姉達と出かけてるし、退屈しのぎに弄れるカイト兄さんも贔屓にしているアイス屋さんの限定アイスを食べに行っちゃったし。
てか、そもそも今日は俺のレッスンの日、なんだし本来なら暇してる方がおかしいんだよ!本当は今頃マスターと唄っている時間なのに…。
マスターの顔をちらりと見上げたら、申し訳そうに苦笑して頭を撫でてきた。いつもならこれで勘弁してあげなくもないけど、今日はダメ。
目が合うなりそっぽ向いてみた。
そうしたら案の定、マスターは慌てだして。
受話器を方耳にはさみながらポケットをまさぐり、オレンジ味の飴玉を2つとりだした。
…それってリンの飴じゃん。
俺バナナミルクとかチョコバナナとか、バナナ系がいいんだけど。
でもマスターが本当に困った顔していたから今日はこれで許してあげるよ。俺だって子供じゃないんだし?
だけど、本当はまだちょっと寂しいから受話器を握る反対の手だけは一緒にいて。
マスターの手を握ったら俺が思っていたよりも強い力で握り返してくれて。
マスターと俺の口から零れるオレンジの香り。皆には内緒でリンの飴を食べる優越感。オレンジの香りが二人を包み心地がいい。
ああ、今すごく唄いたいな。今の気持ちをマスターに聴いて欲しいな。
でもこれは我儘だから我慢。
けれどこの思いが少しでもマスターに伝わったら嬉しいな。
そんな淡い願いをこめて繋いでいる手に少し力をこめた。
コメント0
関連する動画0
オススメ作品
A1
幼馴染みの彼女が最近綺麗になってきたから
恋してるのと聞いたら
恥ずかしそうに笑いながら
うんと答えた
その時
胸がズキンと痛んだ
心では聞きたくないと思いながらも
どんな人なのと聞いていた
その人は僕とは真反対のタイプだった...幼なじみ

けんはる
ハローディストピア
----------------------------
BPM=200→152→200
作詞作編曲:まふまふ
----------------------------
ぱっぱらぱーで唱えましょう どんな願いも叶えましょう
よい子はきっと皆勤賞 冤罪人の解体ショー
雲外蒼天ユート...ハローディストピア

まふまふ
翌日。
ミクさん達は早めに出社しました。
A社の社員には「業務は通常通り行います」というメールが一斉送信されていたように、
業務はまだまだあるのです。
いや、まぁ通常なんてものはもう無いのでは、と思いますが、それでもクライアントを投げだすわけにもいきません。
上司が居なくてもやれることをするしかなさ...【小説】壊れた世界11

mikAijiyoshidayo
*21/3/27 名古屋ボカストにて頒布しましたカイメイ中心ボカロオールキャラ小説合同誌のサンプルです
*前のバージョン機能が終了したためこちらのページでそのまま読めるように編集しました
1. 陽葵ちず 幸せだけが在る夜に
2.ゆるりー 君に捧ぐワンシーンを
3.茶猫 ...【カイメイ中心合同誌】36枚目の楽譜に階名を【サンプル】

ayumin
夕暮れが、町を悲しく染め上げています。
「テトさん、どうなっちゃうのかなー」
とぼとぼと帰路に付きながらミクさんは呟きました。
「テトさんって?」
急にレン君の声がして、うわぁあああ!?とのけぞるミクさん。
「なっ、何故此処が!?」
「迎えに来ました」
レン君はその取り乱し様にくすっと笑います。
「...【小説】壊れた世界10 声変わり事件と、これから。

mikAijiyoshidayo
いつの日も
いつもの陽
シニカライズ
フィールド
烏の声
家に帰れと
帰らないよ
くくくって笑う
沈むまた いつもの陽 冷たく笑うから夜が来る
君がまた いつも通り 冷たく笑うから夜が来る...Cynicalize Field

あふれいど
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想