「なんだか久々ねぇ」
「そうですね。アリス様」
アリスと執事は、ちょっとした旅行から帰って、自室でのんびりとしていました。
その旅行で色々と騒動が起こりましたが、それはまた別の話。いずれ機会があれば回想編で詳しく。
「お帰りなさいませ、お二人様。旅行はどうでした?」
4人のメイドの1人がたずねました。
「あ・・・えっと。楽しかったわよ?ね、執事」
何故か顔を赤くして言うアリス。
「そ、そうですね、アリス様」
執事も、どこか慌てて言います。
「・・・それはよかったですわ。でも、何か様子が変ですわよ・・・?」
メイドの目がキラリと光ります。
「もしかして、夜に「「「されたのですわよっ!絶対!!」」」
「し、執事様が変態だということは前から知ってましたけれど、あ、アリス様も、アリス様ですわ!何受け入れてるんですかっ!あれだけ気をつけなさいと言ったのにですわ!!」
「う・・・」
こればっかりは、さすがのアリスも反論できませんでした。
「そーれーに!この件で、一番も加害者は、貴方、執事様ですわよっ!!まだ処女のアリス様に、一体何をしたのですの!!?」
「いえ、僕は別に。ただ、夜に・・・」
そこで、だんまる執事。
「夜に、何ですの?」
静かに問いただすメイド。
「少し、酔ったみたいで。・・・僕は覚えてないんですけど、あとでアリス様から聞いて驚きました。」
「ちゃんと謝罪は?」
睨みを効かすメイド。
「ちゃんとしました。アリス様も、許して下さいましたし」
「あっそう。ですわよ」
メイドはアリスの方を見ます。
「それで、酔った執事様から、一体何をされたのかしら?答えによっては執事様を法律で裁く事になりますのでご安心して下さいですわ」
「えっと・・・」
アリスはちらりと執事の方を見ます。執事は、何かを覚悟したように頷きました。
「・・・」
アリスは少しずつ話しました。


それから、数分後。
「よく捏造しましたね。僕にはそんな話は思いつきません」
「・・・勘違いしてほしくないのだけれど。別に執事を庇おうとも思ってないし、私はただありのままを話しただけよ」
アリスは執事を一瞥して窓へと目を移しました。
「・・・・そうしたら、執事は裁判所に裁かれずに済んだ。ただそれだけのことよ」
「・・・アリス様」
少し目を見張る執事。それから優しく目元を緩めて、
「アリス様、大好きです」
「うるさい、執事」
アリスは振り向いて、
「そんなんじゃ町娘にも笑われるわよ?私を落とすにはもう少し高度なくどき文句を言いなさいよ」
少しつっけんどんに、でもどこかうれしそうに言いました。
「そうですね」
少しいい雰囲気になりかけたその時、
「あら、お邪魔だったかしら?でも、アリス様に手紙が届きましたわよ?だから、別によろしいですわよね?」
メイドの1人が執事に嫌みったらしく言って、部屋に入ってきました。
「別に、いいですよ」
執事は悔しい感情を内心へ押し込めて言いました。
「私に手紙?何かしら?」
きょとんアリスはメイドから手紙を受け取り、中を開けて便箋に目を通しました。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
しばらく無言で読んで、
「執事、レン王子がここに来るって!やった!」
「よかったですわねぇ、これで誰かさんから寝取られずに済みますねぇ」
「・・・」
その誰かさんはそっぽを向きました。
「それで、いつ来るんですの?」
嫌味なところはどこかへ置き去りにして、メイドは優しくそれでいてとってもうれしそうにたずねました。
「2日後だって。メイド、洋服選ぶのどれにしたらいいか決めるの手伝ってちょうだい」
「いいですわよ、アリス様のためならどこでだって駆けつけますわ」
執事を完全スルーしてメイドは言いました。
「ということで、少し行って来るわ」
「分かりました」
執事はなんだか複雑な気持ちで頷きました。
そうしてアリスとメイドは部屋から出て行き、執事は独りで、ぽつんと残されたのでした。



      END ?

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

不思議の国のアリスとうさ耳&執事+眼鏡verカイト その18

こんにちは!やっと色々片付きすっごくうれしいもごもご犬です。
今回はちゃんとちゃんと、急展開になってる(と思います)。
これからもどうなるか今後も目を離さにゃいで下さい←
次回は、久々にレン王子がやってくるか、問題の旅行回想編のどっちかだと思います!
・・・どっちがいいですか?

閲覧数:96

投稿日:2010/03/13 14:35:15

文字数:1,692文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • hogawa_511

    hogawa_511

    ご意見・ご感想

    もごもご犬さん、こんばんは。
    続編のお知らせありがとうございます。

    相変わらず執事の立ち位置が、メイド>>>>||越えられない壁||>>>>>>>>>執事
    ・・・的な感じがして良いです(←え
    立場としては同等かそれ以上のはずなんですけどね!
    とりあえず、意中の女性に庇ってもらっているようでは“>”の1つも減りません。
    もういっそ執事には“へたれ”路線を目指して突き進んで欲しいくらいです。

    旅行編も気になりますが話の流れ的にも本編(本筋?)のレン王子再来編の方が良いかと・・・。
    まぁ、でももごもご犬さんの書きやすい方で良いかと思います。
    どっちも気になりますしね!

    それでは、次回も楽しみにしております。
    お体に気をつけて頑張ってください。

    2010/03/19 23:35:05

    • もごもご犬

      もごもご犬

      >ホガワさん

      こんにちは!お久しぶりですもごもご犬です。
      ちょww良いんですかwww
      へたれ執事・・・。
      なんだか語呂が良いですねよしそれ「あだな」にしまs(←←←

      レン王子再来編ですね分かりました!←
      レン王子が華麗にアリスを寝取る様にちゅーもくですよ!(←!?
      本音をいうと、それが書きたくてレン王子を登場させm(強制終了

      次回も楽しみにしてて下さるとがんばれますよ!
      コメもありがとうございます!
      風邪引かないようにがんばります!

      2010/03/20 14:24:28

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