沖から吹く潮風が
真っ赤に腫れた目に滲みる
散ってしまった花は
元に戻ることはない

岩を穿つ波よ
この思い出も拐ってくれますか

灰色の岬を見つめては
一筋の涕が頬をつたう
悴んだ手を握ってくれた
貴方は
もう遠い人


哭きぬれて震える声
絞り出そうとも
貴方に伝えたかった
言葉は風に消える

猛り狂う飛沫が
涕も洗い流してくれる気がして

灰色の心に海猫(ごめ)たちの
劈く声が突き刺さる
溢れる涕を拭ってくれた
貴方は
もう遠い人

もういっそ全てを投げ捨てて
この波に身を任せたら
もう一度もう一度だけでも
貴方に
逢えるでしょうか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

彼岸花の岬(歌詞)

閲覧数:66

投稿日:2017/03/24 16:55:25

文字数:274文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました