「こんなにうるさくては、どんな美人の女子を相手にしてもつまらないではないか」
凛と同じ、金の髪。
髪を一本に結った少年。
乱れた着物。
「蓮様!」
美紅が小刀を投げ捨て、少年に抱きついた。
「ああ、美紅は・・・・ずっと、ずっと、蓮様に会いとうございました・・・!!幼き頃から蓮様のお傍にいたくて・・・・・」
「知らんな」
少年、蓮は抱きつく美紅の身体を離し、ゆっくりと凛に近づいた。
「これはこれは・・・・姉上様。お久しぶりでございますね。そんなお姿になられて・・・・一体、何があったというのですか?」
クスッと笑い、凛に手を伸ばす。
「やめろ!」
「・・・・?」
「汚い手で凛に触るな!」
俺は、本能的に蓮を殴っていた。
何人もの女を喘がせた、
何人もの女を抱いた汚い手が、凛に触れるのを恐れた。
「汚いのはお前の方だ!」
「!?」
頬に痛みが走る。
美紅が俺の頬に小刀を振った。
「美・・・・紅?」
美紅がどうしてそんなことをするのか分からなかった。
汚いのはお前の方だ・・・・?
俺は、何もしていないのに・・・・?
「お前さえ産まれなければ・・・・!!」
「美紅」
瑠華は静かに笑った。
「蓮をかばっても無駄だ。蓮はとっくに・・・・・」
「お前さえ産まれなければ?」
瑠華が言い終わる前に、倒れていた芽衣子がふらふらと立ち上がった。
「美紅、あんた、さっきもそんな事言ってたわよね?それも・・・・凛と、何か関係があるんじゃないかしら?」
「おっ・・・・お前に関係ない!!」
「あるわよ」
芽衣子はゆっくりと顔を上げる。
「海斗はあたしの旦那だもの。旦那様をそんな風に言われると・・・・あたしだっていい気分じゃないわけよ」
「お前・・・・・!!」
美紅は芽衣子に刀を振り下ろした。
「教えてやれ」
美紅の動きが、ピタッと止まる。
「蓮様・・・・・」
「海斗殿」
蓮は俺に近づいてきた。
「貴方に全てをお教えするときが来たようですね」
全てを・・・・・?
「どういうこ・・・」
「会いとうございました、海斗・・・じゃない、兄上様」
兄上・・・!?
「これからお教えすることは、全て真実です―――」


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

心中姫 11

もう少しで・・・終わる!!(多分

閲覧数:317

投稿日:2010/03/18 14:38:20

文字数:902文字

カテゴリ:小説

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  • 華龍

    華龍

    ご意見・ご感想

    久しぶりです。(←が正しいのかは定かでは…)
    華龍です。
    心中姫何か色々すごいことになってきてますね~~!!!
    ていうか、レン!!!かなりの遊び人になって…
    読みながら、おおおおお?!!!と叫んでおりました(`∀´;)
    それに、ミクもいつの間にかメイコに対する言葉遣いが“お前”になってたんで、
    こちらも先ほどのようにおおおおお?!!!と感心してましたwww
    舞台裏で、なんかされるんだろうな~~…ww

    それにしても、意外な展開ですね!!!
    これからも、読むのが楽しみです!!!
    続き、待ってますね~!! では、失礼します!

    2010/03/18 18:53:46

    • どーぱみんチキン

      どーぱみんチキン

      お久しぶりですッ!
      こんばんは、ふみゅれす(´▽`*)
      コメントありがとうございます★
      ミクは舞台裏でメイコにぼこぼこにされてるに違いなry
      ほんとレンきゅんかなりの遊び人になっちゃって・・・・(^p^)<お母さんは悲しいわ!
      宿題に追われながらも頑張って書くのでよろしくです(´▽`*)

      2010/03/18 20:37:41

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