深夜の高速道路・・・。
それはドライバー達にとって、個室と同じである。
今日もまた、ミクを乗せて関東へ遠征に行った帰りの俺がいる。
【AM1:38 東名高速道路下り線】
オレ・ミク:「月気球 追いかけて 旅に出ようよ 神様がくれた この世界が大嫌いだから~♪」
俺たちはクルマの中で陽気に歌を歌っている。
何となく気分で歌っているのはcosMo(暴走P)さんの『Θ』だ。
ミクと歌を歌うのはやはり楽しい。
更にここは漆黒の闇に包まれた東名高速。
街灯すらも幻想的に見える世界・・・。
自慢のDefiのメーターはほどよい水温・油温・油圧を差している。
実に順調なクルージングだ。
ただ、だんだんと順調じゃなくなるモノがある・・・。
オレだ・・・。
いくら楽しいとはいえ、静岡の日本平P.Aからのぶっ続けドライブはそう楽じゃない。
オレ:「そろそろ休も・・・。次の東郷P.Aにするか・・・。」
【AM1:42 東郷P.A】
ゆっくりと徐行しながらマシンを駐車スペースに入れる。
深夜なので空いている。駐車に気を遣う必要はこれっぽっちもない。
オレ:「ふぃ~~~・・・。」
オレはバケットシートにもたれかかる。
エンジンを切るとDefiのメーターの綺麗なエンディングを最後に、車内が真っ暗になった・・・。
オレ:「・・・・・・・・・・。」
オレは特に考え事はしていない。ボケッとしていただけだ・・・。
するとミクが、バケットシートの縁におしりを乗せ、オレに近づき、唇を重ねてきた・・・。
オレ:「・・・・・!!!?」
オレはいきなりのキスに動揺し、ステアを握った。
ミクの温かい唇の感触が伝わってくる・・・。
そして、ミクはドアを開け、
ミク:「歌いすぎて咽が渇いちゃったね。ジュース、買ってこよ☆」
オレ:「・・・あ? お、おぅ。」
オレもマシンから降りる。
ミク:「なぁに? もっとやって欲しかった・・・とか?」
オレ:「あ・・・。 あぁ・・・。」
ミク:「・・・・・。 バカ・・・。」
そしてオレは、ミクの手を握ってやった。
ミクも、優しい力で握り返してくれた・・・。
周りの空気が甘く感じた春目前の出来事だった・・・。
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