走る。

走る。


この思いを届ける為に。
この気持ちを君の前で口にしたくて。

枷を外された子犬が主人の下へと馳せるように。
風を切って飛ぶ鳥よりも早く君の元へと。



「はぁっはぁっ・・・」

いつの間にか上がる呼吸。
もう呼吸すらも煩わしくて、「いっその事止まってしまえ」なんてチョット思うけど、止まっちゃったら君に何も伝えられないよ。


信号も、前を走り去っていく自動車も全て煩わしくて。
全部無視して走ってしまいたい。
でも君に会う前に事故に遭うなんてそんなベタなオチは避けなきゃ。


家のチャイムをもどかしく思いながら押す。


『ピンポーン』


間抜けな音の数秒後、君の声。
「はい、どちら様?」
「あ、私。」
名乗らなくても君は直ぐに理解してくれる。
「ああ、上がってきてくれて構わないよ」
『ガチャン』
オートロックの外れる音と共に私は君の元へ駆け出す。



「どうしたの?そんなに急いで」
「どうしても伝えたくて・・・」


君の顔を見る。
目線を外さない。


さぁ、伝えよう。
この気持ちを、君へ。




「大好きなの、――――が」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

告白

超短編みたいになってしまいました。

ぶっちゃけ告白する方もされる方も皆様のお好きな方で想像してくださいw

私個人的にはルカ萌えなのでタグがルカです(苦笑)

てか読み返してみるとすっごいストーカーみたいですね。

私が書くと何でも犯罪向きになってしまう気がします・・・

閲覧数:541

投稿日:2009/08/13 23:17:57

文字数:487文字

カテゴリ:小説

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